2019/12/31 14:55

十二月十回目 指導者育成 個人特別稽古 12/31.2019 文 助教 一ノ瀬 尚

十二月十回目 指導者育成 個人特別稽古 12/31.2019 文 助教 一ノ瀬 尚

令和元年十二月三十一日 火曜日

 
指導者育成特別稽古 8:00~14:00

 

 

 

十二月十回目の指導者育成個人特別稽古であり、

 

 

指導者育成稽古としても、寺崎道場としても

 

 

令和元年稽古納めの日です。

 

 


年号が平成から令和に変わる節目の年の稽古納めを、

 

 

寺崎先生と迎えることが出来ることをありがたく、感謝し、幸せに思います。

 

 

 

本日の稽古


統一の印三十分


全身手当て三時間


呼吸法二時間

 

 

 

統一の印


まず静坐の統一体で臍下の一点に無限小に心を静めます。

 


目を閉じ印を組んだ手を上げます。

 

 


上半身の力を完全に抜いて腕をあげるので、やや上方を向いた両手の人差し指は自身の目の高さ辺りで自然に止まります。

 

 


この時、腕を持ち上げられても、肘を持ち上げられても、膝を持ち上げられてもびくともせず、磐石な統一体になれます。

 

 


そして、自分の思いを念じます!

 

 


約十分後、寺崎先生の「下ろせ」の号令で静かに両腕を臍の前辺り、自然な位置に下ろします。

 

 

この時、小指と小指が組んである所が臍下の一点であり、印を組んでいる間は決して統一体が崩れることはありません。

 

 


とても心地よい心身統一体、即ち天地と一体になっていることがハッキリと感じます!

 

 


寺崎先生と私と天地が一つになります。

 

 


そして、約三十分の統一の印で完全に天地と氣が交流している状態で全身手当てを行います。

 

 

 

全身手当て


藤平光一先生 誦句集から抜粋


十六、氣圧法
『我は心身統一の法を学び、 氣の呼吸法を会得し、天地の氣を、何時如何なる時と雖も五体に吸収し得る秘法を会得している。


井戸のポンプの水が跡絶えた時、呼び水を以って新たに水を引き出だす如く、病苦悲運に苦しむ人々に、我が氣を以て補い、幸福の道に再出発せしむる転機を与えよう。』

 

 

全身の主要ラインを一通り、指先に氣を凝らし、温かく溶けていく感触を指先に感じます。

 

 


指先からは一番強い氣が出ます。

 

 


ただし、強い氣を出すには姿勢が重要で、統一体が崩れてしまっては氣は滞ってしまいます。

 

 


正しく手当てを行っている時は、している人もされている人もお互いに非常に氣持ちが良く、

 

 

お互いに触れている部位がジワーと温かくなります。

 

 


そして、手当ては誰にでも出来るもので特別な修行など一切必要ありません。

 

 


合氣道の技と同じなので熟練度は人により違いはありますが、

 

 

氣は出ていると思えば出ているものであるからです。

 

 


そして、これは天地の氣を自分の指先から出して血流の悪くなった箇所に呼び水を与え、

 

 

本来、人間の持っている自然治癒力を呼び起こすものです。

 

 


特別な人にしか出来ないとか、苦しい修行に耐えた人しか出来ないだとか、オカルト的なものとは全然違います。

 

 


自分には特別な人の痛みをとる能力、技術があるだとか?

 

 


そんなもの誰にでも出来るもの。

 

 


「ただ、皆、やろうとしないだけだ」


「これは合氣道を学ぶうえで、その根底にあるもの。これを理解し実行し、会得しないものに技が極めれるはずがない!呼吸動作が会得出来るはずもない」


と寺崎先生はいつも仰っておられます。

 

 


指先から強い氣が出ていると思い、指先に集中し、指先を無限小に集約していくだけのことです。

 

 

 

寺崎先生の全身を一通り手当てしたところ、首が少し固かったので重点的に行いました。

 

私は腰が固かったようです。

 

とても爽快感で満たされ、腰がじわりじわりと伸びていきます。

 

 


寺崎先生にも「温かくて氣持ち良かった!最高」と喜んで下さいました。

 

 

呼吸法


藤平光一先生 誦句集から抜粋


『十五、氣の呼吸法
出づる息は天地よろず世に及び、入る息は腹内の寸分のうちにおさまる。氣の呼吸法は、心身統一の秘法である。


夜来、天地静まり寂として声なき時、独りこれを行えば、我が天地か天地が我れか、即ち、天地と一体となる至妙境に至る。


この時、人間本来の生命力が、最高に活動するのである。』

 

 

氣の呼吸法も合氣道の技と同じで、正しく行えば、その回数分の力がつく。

 

 


外呼吸、内呼吸、皮膚呼吸を全て同時に行うのが氣の呼吸法。

 

 


何回しなければならないとか、いつしなければならないとか、何秒しなければならないとか一切ない。

 

 


息をするというのはごく自然なことで、呼吸法も自然に行い、決して苦しいものでもありません。

 

 


初心者が苦しく感じるのは、力が入ってしまうからです。

 

 


正しいリラックスをして上半身の力を抜いて行えば、とても楽に氣持ちよく行えます。

 

 


手当てと呼吸法はセットで行わなければなりません。

 

 


やみくもに手当てを行うと自身の氣も消耗します。

 

 


必ず、天地と一体になり氣の補給をしなければなりません!

 

 


正しく行えば皆、「いつも氣が出る健康体に」なれるのです。

 

 

 

 

今年の良いことも悪いことも全て洗い流す意味でも今日の氣の呼吸法は深いものでした。

 

 

 

全て洗い流して、

 

 

また明日、令和二年元日の朝から

 

 

執務の五原則、日々の予定を作成し、

 

 

新年のお稽古を寺崎先生にご指導いただきます。

 

 

 

十二月三十一日
令和元年、寺崎道場稽古納めを私の特別稽古として快く承諾してくださった寺崎先生に心より感謝いたします。

 

 

 

とても楽しい時間でした!

 

 

 

合氣道琴心館寺崎道場
助教 一ノ瀬 尚