2019/08/06 10:09

「親子の関係に起きたプラスの変化」月曜日 鈴蘭台教室 師範代稽古 8/5 2019 文 助教 辻本友樹

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本日は、助教辻本による師範代稽古でした。

 

 

 月曜日 鈴蘭台教室 少年部・親子合氣道

18:00〜19:00

 

 

 

 

本日の稽古内容、

 

 

 

 

片手交差取り呼吸投げ

 

 

 

 

胸突き小手下ろし

 

 

 

 

呼吸法

 

 

 

大人の部 19:00〜20:30

 

 

 

 

片手交差取り呼吸投げ

 

 

 

 

肩取り一教(入身)

 

 

 

 

胸突き小手下ろし

 

 

 

 

呼吸法

 

 

 

 

片手交差取り呼吸投げは、

 

 

 

子どもも大人も入門当初から教わる基本技の一つです。

 

 

 

 

投げの人はまず右半身になり、前に出した右手を、前方の受けの人に右手で取らせます。

 

 

 

 

お互い向かい合っているので見ている景色も氣の流れも違います。

 

 

 

 

前方にしっかりと氣を出しながら右足を少し引き寄せ、

 

 

 

 

相手と繋がった右手同士の緩みを取りながら、スッと左手を肩より下の高さで後ろに伸ばし、

 

 

 

 

右手の指先からから孤を描くようにしながら、

 

 

 

 

相手の背中にできるだけ近づくように、 

 

 

 

 

後ろにサッと飛び込みます。

 

 

 

 

この時、両手とも指先は天に向いており、

 

 

 

 

子ども達にはわかりやすく伝えるために

 

 

 

 

「相手の後ろでバンザイ!」と声をかけます。

 

 

 

 

片手交差取り呼吸投げの場合は、

 

 

 

 

ここまでが相手と同じ景色を見て、相手を導くための準備。

 

 

 

 

しかし、相手の後ろでバンザイ!がなかなかできない。

 

 

 

 

これは、子どもだけではなく大人もです。

 

 

 

 

相手に取らせている右手は上がるのですが、

 

 

 

 

反対の左手を相手の左肩に直接持って行く人が多いです。

 

 

 

 

一緒に合氣道をしている私の子ども達もよくこれをしています。

 

 

 

 

なぜ、相手の後ろでバンザイ!が必要なのかというと、

 

 

 

 

天に向かって上げた両手で、

 

 

 

 

天地の重力を使わせていただいて、

 

 

 

 

相手を下(地面)に導くためです。

 

 

 

 

子どもたちや初心者には難易度が高いので、

 

 

 

 

分かりやすく説明するために、

 

 

 

 

後ろでバンザイするよう指導してますが、

 

 

 

 

実際には受けの首の後ろから強い氣を送り込みます。

 

 

 

 

左手を開き受けの後ろ首筋めがけて、大きく円を描いて左手を振ります。

 

 

 

 

この時、独り技の、

 

 

 

 

腕回し技、

 

 

 

 

腕振り技、

 

 

 

 

腕振り跳躍技、

 

 

 

 

を意識することで、より相手を正しく導くことができます。

 

 

 

 

右手は手を下におろした反動でスッと天に向って持ち上がります。

 

 

 

 

この時、右人指し指は天を指しています。

 

 

 

 

相手は下におろされると上にあがろうとする人の本能を利用されて導かれ、

 

 

 

 

取らせた手を持っていることができなくなり投げられ、

 

 

 

 

地面に後ろ受け身で着地。

 

 

 

 

投げは、天を指した右人指し指をスッと下ろし、

 

 

 

 

最後に地を指して静止。

 

 

 

 

大人クラスではもっと詳細に教わりますが、

 

 

 

 

子ども達は、

 

 

 

 

『元氣に技ができれば多少まちがえていても大丈夫!』と

 

 

 

 

寺崎師範はいつもおっしゃっています。

 

 

 

 

ただ、

 

 

 

 

相手の後ろでバンザイ!

 

 

 

 

相手を投げた後、しっかり人指し指で天を指す!

 

 

 

 

この二点は、

 

 

 

 

子ども達にも何度も何度も指導されています。

 

 

 

 

私は、入門した当初、

 

 

 

 

寺崎師範が何度も何度も同じことを熱心に指導されているのに、

 

 

 

 

同じことを繰り返す子ども達や大人を見て、

 

 

 

 

「せっかく教えていただいているのに何回同じ事を言わせるんやろう?」

 

 

 

 

と思っていました。

 

 

 

 

私の子ども達にも、

 

 

 

 

「さっき言ったやろ?何回も言わせるな!」

 

 

 

 

「いやいや、何でそんなことができない!」

などと

 

 

 

自分は親である、

 

 

 

 

力関係では親の私の方が上、

 

 

 

 

私の方が正しい、

 

 

 

 

というような意識がありました。

 

 

 

 

これが日常や合氣道の稽古中に言動として出ていました。

 

 

 

 

しかし、寺崎師範の合氣道を学ぶ中で、

 

 

 

 

私自身が何度も何度も同じことを

 

 

 

 

その度に、初めて教えるようにご指導いただいていることに氣がついた時に、

 

 

 

 

これまでの子ども達や妻、他人に取っていた言動をとても恥じました。

 

 

 

 

「いやいやいや、まず、自分ができていないし、わかっていない!」

 

 

 

 

幸運にも私は、子ども達も妻も寺崎師範から合氣道を指導していただいていますので、

 

 

 

 

子ども達や妻が上手くできていない動きを見て、

 

 

 

 

「そうなってしまうよな!わかるわかる!父ちゃんも寺崎先生に何回も同じことを教えてもらったから!」

 

 

 

 

「父ちゃんはこんな風に先生から教えてもらったで!」

 

 

 

 

そして、笑顔で

 

 

 

 

「いつかできるようになる!」

 

 

 

 

と自然に声をかけられるようになってきました。

 

 

 

 

まだまだですが、

 

 

 

 

相手の心を知り、

 

 

 

 

相手の立場に立てるようになってきているのではないかと思います。

 

 

 

 

合氣道の時だけではなく、

 

 

 

 

日常生活での親子・家族関係もお互いの意見を伝え合えるようにプラスに変化してきています。

 

 

 

 

合氣道を通じて親子が同じ経験をすることの大切さと素晴らしさを日々、学べています。

 

 

 

これは同じ空間にいても見ているだけでは感じることができません。

 

 

 

 

百聞は一見にしかず

 

 

 

 

という言葉は有名ですが、

 

 

 

 

百見は一験にしかず

 

 

 

 

という言葉もあるそうです。

 

 

 

 

百回見ても一回の経験にはかなわない。

 

 

 

 

たくさんの人と経験を共有して、少しずつ成長していきたいと思います。

 

 

 

 

合氣道琴心館寺崎道場

助教 辻本友樹