2025-08-19 03:27:00

" たかが隣人、されど他生の縁 "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

本日は、二十四節氣

立秋【りっしゅう】末候

 

七十二候

第三十九候 【蒙霧升降】ふかききりまとう

「蒙霧升降」は8月17日~8月22日ころ。

 

深い霧がまとわりつくように立ち込める

季節の情景を表しており、

暑さの中にひそむ秋の氣配を繊細に

感じさせてくれる言葉です。

 

しかし、

まだまだ涼しい風は吹きそうもないですね。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 たかが りんじん、されど たしょう の えん  』

 

 

 

「袖すり合うも他生の縁」

 

 

 

 

私はこの " ことわざ " が大好きです。

 

 

特に「多少」ではなく

「他生」であるところに、深い意味を感じます。

 

 

 

仏教でいう「他生」とは、

現在から見た「過去」「未来」のこと。

 

 

 

道を歩いていて

袖が触れ合うような些細な出来事も、

 

実は「過去」から決まっていた

「縁」なのだと教えてくれます。

 

 

 

 

​今年の夏、8/1~8/17まで

私は合氣道の集中稽古のため、

 

前半の約1週間を

神戸と東京を新幹線で何度も往復しました。

 

 

 

夏休みやお盆期間だったこともあり、

車内は常にほぼ満席で、

隣には必ず誰かが座っていました。

 

 

 

新大阪ー東京間は年中混んでいます。

 

時折、隣に誰もいないこともありますが、

新幹線では在来線よりも長い時間、

隣人と席を共にすることになります。

 

 

 

 

少し前のこのエントリーでも書いた通り、

​様々な隣人がいる中で、

 

ある日、

妙に心が落ち着く女性が隣に座っていました。

 

 

 

別に会話を交わしたわけではありません。

 

 

 

 

新幹線ひかりが

東京駅を発車してしばらくすると、

その女性はテーブルにお弁当を置き、

 

静かに両手を合わせて

「いただきます」とつぶやきました。

 

 

​私も食事の前に同じことをします。

 

 

 

これはごく当たり前のことだと思っています。

 

 

 

しかし、

スマホを見ながら食事をし、

 

食材や作ってくれた人への感謝を

忘れている人があまりにも多い現代において、

 

その女性のその当たり前の仕草は、

私の心をホッと和ませてくれました。

 

 

 

 

​こんなにも心が安らぐ隣人は初めてでした。

 

 

 

 

言葉を交わさなくても、

その存在から感じられる静けさ丁寧さ

 

佇まい

どこか特別なものを感じました。

 

 

 

 

 

僭越ながら、不肖私はその道のプロです。

 

 

 

 

それは「氣」「氣配」を感じ取る

プロということです。

 

 

 

 

何も

「見えない」「聞こえない」

「匂わない」ところから

何かを「感じ取る」ということ。

 

 

 

 

私はそれを仕事としている合氣道師範です。

 

 

 

 

しかし、

なぜ、これほどまでに心が和んだのでしょうか。

 

 

こんな経験ははじめてです。

 

 

 

 

この一瞬の出会いには

どんな意味があったのでしょうか。

 

 

 

 

 

お天道さま、教えてください。

 

 

 

 

 

 

でも、

ただ、ひとつ確かなことは、

 

 

 

 

「袖すり合うも他生の縁」

 

 

 

このことわざ通り、

 

私たちは過去から、

そして未来へと続くどこかで、

深い「ご縁」のある人なのでしょう。

 

 

 

未来のどこかで

再びこの「縁」を結び直すのかもしれません。

 

 

 

 

 

もし " 輪廻転生 " が本当にあるのなら、

 

私たちは「過去」のどこかで

何らかの「縁」を結んでいたのかもしれません。

 

 

 

その女性は岐阜羽島駅で新幹線を降りました。

 

 

 

その後ろ姿は、夏らしい大小の花火模様が

散りばめられたワンピース姿でした。

 

 

 

私たちは

もう二度と会うことはないかもしれません。

 

 

 

 

しかし、

私は心の中で

 

「隣に乗ってくれてありがとう」

感謝の念を送りました。

 

 

 

この思いが、その女性に届いただろうか?

 

 

 

いや、きっと届いているだろう。

 

 

 

ありがとう。

 

 

 

 

 

​最後までお読みいただき、ありがとうございました。

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝

2025-08-18 03:15:00

" 夏の集中稽古と終戦80年目の東京で感じたこと "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

今週もよろしくお願いします。

 

 

本日は、二十四節氣

立秋【りっしゅう】末候

 

七十二候

第三十九候 【蒙霧升降】ふかききりまとう

「蒙霧升降」は8月17日~8月22日ころ。

 

深い霧がまとわりつくように立ち込める

季節の情景を表しており、

暑さの中にひそむ秋の氣配を繊細に

感じさせてくれる言葉です。

 

しかし、

まだまだ涼しい風は吹きそうもないですね。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

 

『 なつ の しゅうちゅう けいこ と しゅうせん 80  ねん め の とうきょう で かんじ た こと 』

 

 

 

 

 

" 学びと感謝 " 

 

 

東京と神奈川での夏の集中稽古、

今年も無事に終えることができました。

 

 

今年は8月1日から17日までの長丁場、

指導者育成の練成稽古も含め、

 

大変充実した時間を過ごすことができました。

 

 

夏の集中稽古は、

東京、神奈川のお弟子さんに

私自身が直接指導する貴重な機会です。

 

 

 

日頃、

師範部長である日本女子の二名が

 

魂からの素晴らしい指導を

してくれているので、

 

私が改めて教えることは

ほとんどありません。

 

 

 

ただ、

技の技術的な奥深さや、

 

私自身の経験に基づいた

「心の置き所」について、

 

少しばかり話をさせてもらっています。

 

 

 

しかし、

毎回感じるのは、

 

私が皆から学ばせてもらうことのほうが

圧倒的に多いということです。

 

 

 

この集中稽古に

参加する若い弟子たちは、

 

物事の捉え方や考え方、

人としての生き方において、

 

非常に優れた感性を皆が持っています。

 

 

彼らの真摯な姿勢に触れるたび、

いつも私自身が襟を正される思いです。

 

 

 

 

​また、

今回の東京滞在は、

 

稽古以外にも

多くの収穫がありました。

 

 

 

 

特に印象深かったのが、

 

終戦から80年という節目の年に

訪れた「防衛省市ヶ谷地区」の見学です。

 

 

 

" 歴史の重み " に触れ、

" 平和 " について深く考えさせられる

貴重な時間でした。

 

 

 

 

また、

この市ヶ谷地区をはじめ、

 

訪れた様々な場所での

不思議な体験もいくつかありました。

 

 

その詳細は記憶が鮮明なうちに、

このブログでも

追って書いていきたいと思います。

 

 

 

 

​この夏、

集中稽古に参加してくれた

約40名のお弟子さんたち、

 

 

そして、東京・神奈川で

私と関わってくださったすべての人々に、

心から感謝を伝えたいと思います。

 

 

本当にありがとうございました。

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝

2025-08-12 05:23:00

" 【合縁奇緑】 合氣道が繋ぐ、山と海の出会い "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

立秋【りっしゅう】初候

 

七十二候

第三十七候  涼風至【りょうふういたる】

二十四節氣は「大暑」から「立秋」へと移りました。

 

「涼風至」は8月7日~8月12日ころにあたり、

涼しい風が立ち始めるとされています。

 

暦の上では秋の始まりですが、

ここ例年はこの時期も猛暑で、

今年は特にまだまだ涼しい風は吹きそうもないですね。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

 

『 【あいえんきえん】 あいきどう が つな ぐ、やま と うみ の で あ い 』

 

 

 

 

「縁は異(い)なもの山川越えてワサビは刺身の妻になる」

 

という " ことわざ " は、

 

 

本来ならば

出会うはずのない男女が、

 

思いがけない形で結びつき、

互いに良い影響を与え合う様子を表しています。

 

 

 

山の中で育つ " ワサビ " と、

海で獲れる " 魚 " の刺身。

 

 

場所も環境も

全く異なるこの二つが、

 

食卓で一緒になることで、

互いの良さを引き立て合う関係に

なることから生まれた " ことわざ " です。

 

 

 

この言葉は、

人生における人との出会いも、

 

予期せぬ場所や状況から

生まれることがあるという教えを伝えています。

 

 

 

 

 

" 出会いは人生を豊かにする不思議な縁 " 

 

 

 

 

 

神奈川での稽古を終え、

東京の道場での夏期集中稽古も

残り約1週間となりました。

 

 

毎回この出稽古は、

私自身に多くの学びを与えてくれます。

 

そして、

何よりも素晴らしいのは、

新たな " 良い出会い " に恵まれることです。

 

 

 

 

「縁は異なもの山川越えてワサビは刺身の妻になる」

 

この " ことわざ " を耳にするたびに、

人と人の不思議な縁について考えさせられます。

 

 

本来ならば、

交わることのないような人との出会いが、

私の人生を豊かにしてくれる。

 

 

 

東京、神奈川の道場には、

まさにそんな

不思議な " 縁 " が満ち溢れているのです。

 

 

 

 

 

 

" 人との出会いは合氣道という「道」が与えてくれた奇跡 " 

 

 

 

 

私自身、

この合氣道琴心館寺崎道場を主宰する

道場長という立場になっていなければ、

 

きっと、

「出会うことのなかったであろう」

方々がたくさんいらっしゃいます。

 

 

 

 

特に、各分野で活躍されている

教養のある知識人、有識者、文化人、

智者や賢者と呼ばれる方々。

 

 

この素晴らしい

お弟子さんたちとの出会いは、

 

私にとって

まさに奇跡のような " ご縁 " です。

 

 

 

 

本来なら、

私などとは全く接点のない方々です。

 

 

 

 

しかし、

ありがたいもので " 合氣道 " という

一つの「道」を歩んでいることで、

 

 

こうして " ご縁 " をいただき、

お話したり、食事をしたり、

共に汗を流したりする機会に恵まれています。

 

 

 

これは本当に

" ありがたい " ことであり、

 

合氣道の奥深さを

改めて感じずにはいられません。

 

 

 

 

 

 

" 師匠の教えが導く出会いの輪 "

 

 

 

 

そして、

この素晴らしい出会いの数々は、

 

 

私に合氣道を教えてくださった師匠と、

 

 

そして

「日本男子なら、こう生きよ!

という大切な教えを授けてくださった師匠。

 

 

 

 

この全く異なる分野の二人の師匠のおかげに他なりません。

 

 

 

 

もし、

この二人の師匠との出会いがなければ、

 

今の私はなく、

道場長として皆さんと稽古をする日々も、

 

周りの素晴らしい方々とのご縁も、

きっとあり得なかったでしょう。

 

 

 

合氣道と人生道は、

人と人とを繋いでくれる「道」です。

 

 

 

 

そして、

その「道」は、

 

師匠から弟子へと受け継がれ、

さらに多くの「縁」を育んでいきます。

 

 

 

 

今日という日に感謝し、

このご縁を大切にしていきたいと、

改めて心に誓う一日でした。

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝

2025-08-08 03:20:00

" 出稽古で深まる人と人の繋がり "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

立秋【りっしゅう】初候

 

七十二候

第三十七候  涼風至【りょうふういたる】

二十四節氣は「大暑」から「立秋」へと移りました。

 

「涼風至」は8月7日~8月12日ころにあたり、

涼しい風が立ち始めるとされています。

 

暦の上では秋の始まりですが、ここ例年はこの時期も猛暑で、

今年は特にまだまだ涼しい風は吹きそうもないですね。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

 

 

 

『 でげいこ で ふかま る ひと と ひと の つなが り 』

 

 

 

 

地球上に存在する

すべてのものは、

 

大陸と海のように

分かちがたく繋がっています。 

 

 

 

私たち人間もまた、

お互いに繋がりあって生きている。

 

 

 

そう感じながら、

今日から夏期集中稽古の後半戦、

東京、神奈川での出稽古が始まります。

 

 

 

お盆明けの最終日まで、

私も東京に滞在し、

お弟子さんたちと共に過ごします。

 

 

 

ここからが「本番」です。

全身全霊で指導にあたります。

 

 

 

 

今回の東京・神奈川での出稽古は、

昨日までの前半も含めて

約40人のお弟子さんが集います。

 

 

 

多くが生まれ故郷を離れ、

上京した若者たち。

 

 

 

お盆で帰省する者が多い中、

この稽古のために

 

帰省を遅らせ、

参加してくれる「熱心」なお弟子さんもいます。

 

 

 

その「熱意」に応えるためにも、

私がこれまで培ってきたもの、

 

そのすべてを

出し惜しみなく伝えたい。

 

 

 

初めて顔を合わせる

お弟子さんも数名おり、

その「出会い」にも胸が高鳴ります。

 

 

 

 

今回の出稽古の

もう一つの目的は、

 

一人ひとりと

深く向き合うこと。

 

 

 

 

稽古中はもちろん、

稽古の合間にはできるだけ多く、

 

たくさんのお弟子さんの

目を見て話したい。

 

 

 

色々な話を通して、

皆との「絆」を深めていきたいと思っています。

 

 

 

 

さて、

今日からの後半稽古は、

 

久しぶりに

神奈川.湘南で2日間行います。

 

 

 

稽古の合間に

「海」へ行けたら、と密かに期待しています。

 

 

久しぶりにサーフィンをして、

大自然と一体になり、

 

日頃の「統一体」の成果を

試してみたいものですね。

 

 

 

 

さあ、いざ後半戦。

 

 

 

合氣道という「ご縁」でつながった

人と人との「繋がり」を大切に、

 

 

共に稽古に「励み」

絆を「深め」

 

 

さらなる「高み」を共に目指しましょう!

 

 

 

 

 

追伸、

お盆明けまで基本的には

このブログの更新はお休みさせていただきます。

 

ただ、不定期には更新します。

 

 

また、インスタグラムのストーリーは

毎日投稿する予定です。

 

 

 

では、みなさん

良いお盆休みをお過ごしください。

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝

2025-08-07 03:43:00

" 新幹線での修行、空調服の音をどう受け入れるか "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

立秋【りっしゅう】初候

 

七十二候

第三十七候  涼風至【りょうふういたる】

二十四節氣は「大暑」から「立秋」へと移りました。

 

「涼風至」は8月7日~8月12日ころにあたり、

涼しい風が立ち始めるとされています。

 

暦の上では秋の始まりですが、ここ例年はこの時期も猛暑で、

今年は特にまだまだ涼しい風は吹きそうもないですね。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

 

 

 

『 しんかんせん での しゅぎょう、くうちょうふく  の おと を どう うけいれ る か 』

 

 

 

 

" 真夏の道中、空調服と向き合う " 

 

 

8月7日までは

神戸と東京の日帰り出稽古が続きます。

 

 

そして、

昨日も東京での出稽古のため、

新大阪から新幹線に乗り込みました。

 

隣の席に座ったのは、

作業服に身を包んだ男性。

 

 

そして、その男性は

夏場によく見かける空調服を着ていました。

 

 

 

 

空調服とは、

服に付いた小型ファンで外氣を取り込み、

 

服の中に風を流すことで汗を氣化させ、

涼しさを生み出す仕組みの服です。

 

 

暑い屋外での作業や、

エアコンが効かない環境で働く人にとっては、

熱中症対策にもなる非常に便利なアイテムです。

 

 

 

 

しかし、

その便利さの一方で、

 

ファンが回る「ブゥーブゥー」という音が

私はどうにも苦手なのです……

 

 

 

新幹線の車内は

エアコンが効いていて

 

快適なため、

空調服は必要ないはず。

 

 

にもかかわらず、

その音を聞いていると、

 

なぜか余計に暑く、

慌ただしく感じてしまう。

 

 

 

 

指定席なので

席を替えることもできず、

 

東京までこの音を聞き続ける

「覚悟」を決め、

 

 

その「騒音」を受け入れ、読書に没頭しました。

 

 

 

すると、その男性は名古屋で下車。

ホッと胸をなでおろしました。

 

このファンが回る音が苦手なのは、

私だけでしょうか?

 

 

 

 

 

 

" 心の持ちよう、受け入れることの稽古 " 

 

 

 

 

 

昨日の新幹線の車内での出来事は、

私にとって

 

「心の持ちよう」を試される

良い機会となりました。

 

 

 

席を替えることもできず、

 

 

その音を

" 不快に思い続けるか " 

 

それとも

" 全て受け入れ、氣にしないか " 

 

 

 

 

それは

道場における合氣道の稽古にも通じます。

 

 

相手の動きに抵抗するのではなく、

まずは受け入れることが重要です。

 

 

 

日常生活でも、

思い通りにいかないことや

 

不快な出来事に対し、

どう向き合うか。

 

 

まさに「日常の稽古」

試される場面だったのかもしれませんね。

 

 

 

 

結局、男性は名古屋で降り、

私の修行は短く終わりましたが、

 

 

この経験を通じて、

" 日常の中にこそ稽古の種がある " のだと

改めて氣づかされました。

 

 

 

 

もし、

あのファンが回る音が、

 

涼しげな " 水の音 " だったら、

" 風鈴の音 " だったら、

" 鈴虫の鳴き声 " だったなら、

 

 

きっと、

心地よいものに変わっていただろうな……

 

 

そんなことを、

東雲(しののめ)の朝に、ふと思った。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝