2025-12-05 03:52:00

" 悩みや迷いは夜に断つな、朝の光で解け "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

小雪【しょうせつ】末候

 

七十二候

第六十候 橘始黄(たちばなはじめてきばむ)

12月2日~6日ごろ。

橘の実がだんだん黄色く色づき始めるころ。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 なやみ や まよい は よる に たつな、あさ の ひかり で とけ 』

 

 

 

 

合氣道は

相手と争わず、相手の氣を尊重し、天地のリズムに合わせます。

 

これは私たちの毎日の生活も同じこと。

 

 

 

朝起きた瞬間の

心のありようが、

 

その日一日の運命を

左右すると言っても過言ではありません。

 

 

 

 

天地の理(ことわり)に逆らわない "

 

 

 

 

​みなさんの中には

「夜の方が調子が出る」という方も

いらっしゃるかもしれませんね。

 

 

 

ある時、

お弟子さんに

「いつが一番、心身が充実していますか?」と問うと、

 

時折、

「深夜です。静かで集中できますから」と

答える人がいます。

 

 

 

現代社会の

複雑な時計に合わせれば、

それも一つの真理かもしれませんし、

 

ついつい夜更かしをしてしまう氣持ち、

よくわかります。

 

 

 

でも、

私たちの身体、

そして脳の仕組みから見ると、

 

やはり

「朝」が一番、

力を発揮できるようにできているようです。

 

 

 

 

 

​私たちの脳には

「やる氣」「元氣」

源になる成分があるのですが、

 

これは

私たちがぐっすり眠っている間に、

 

脳の中でせっせと作られ、

貯金されています。

 

 

 

そして朝、

目が覚めると同時に、

 

その貯金がチャリンと下ろされて、

身体中にエネルギーとして行き渡るのです。

 

 

 

 

寝ている間に「天地の氣」

心身に充満して修復しているのですね。

 

 

 

 

 

​つまり、

夜は「エネルギーを貯める時間」、

朝は「エネルギーを使う時間」。

 

 

 

この自然のリズムに逆らって、

充電コードをつないだまま

 

走るような生活をしていては、

いつか心がガス欠を起こしてしまいます。

 

 

それが

「心身の病み」につながるのです。

 

 

 

 

 

" 夜の「もやもや」は、朝に溶ける "

 

 

 

 

​昔から

「朝のひとときは、晩のふたときに当たる」と言われます。

 

 

 

これは、

朝の1時間は

夜の3時間分くらいの価値がある、

という意味です。

 

 

 

みなさんも経験がありませんか?

 

 

夜、疲れた頭で悩み事をしていると、

悪い方へ悪い方へと考えてしまい、

 

答えが出ないまま

不安だけが募っていくことが。

 

 

 

 

​でも、

一晩寝て、

 

朝の光の中で同じことを考えると、

「あれ? なんであんなに悩んでいたんだろう」と、

 

不思議なくらい

心が軽くなっていることがあります。

 

 

 

 

これは、

夜の間に脳が整理整頓され、

 

朝の新鮮な

「やる氣」が満ちてくるおかげです。

 

 

 

 

​夜に無理やり

ひねり出した答えより、

 

朝のコーヒーを飲みながら

ふと思いついたアイデアの方が、

 

ずっと素敵で、

前向きなことが多いものですよ。

 

 

 

そういう意味でも

私は毎朝、3時に起きて

このブログを執筆しています。

 

 

 

 

 

" 早起きは、自分への小さなプレゼント "

 

 

 

 

「早起きは三文の徳」という言葉がありますね。

 

 

 

昔の「三文」は、

今で言えばごくわずかな小銭のこと。

 

 

 

「たったそれだけ?」と

思うかもしれませんが、私はこう解釈しています。

 

 

 

 

​「ほんの少し早く起きるだけで、心に余裕というお釣りがくる」ということ。

 

 

 

 

​人間が本来持っている

リズムを思い出してあげること。

 

 

 

 

夜はしっかりと心身を休めて

「元氣の素」を蓄え、

 

朝は

そのエネルギーを氣持ちよく解き放つ。

 

 

 

 

​これだけで、

滞っていた川の水が

さらさらと流れ出すように、

物事がスムーズに進み始めます。

 

 

 

 

​明日の朝は、

いつもより5分だけでも早く起きてみましょう。

 

 

 

そして

早く起きた5分を

有効に使って深く「呼吸法」をする。

 

ただ、吐けるだけを吐き、

吸えるだけを吸う。

 

吐きに任せて、吸うに任せる。

 

 

 

 

その氣持ちよさが、

自分の一日を、

 

そして運氣を、

きっと良い方向へ運んでくれるはずですよ。

 

 

​それでは、

今日も良い一日を。

 

 

そして、

今週もありがとうございました。

良い週末を。

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝

2025-12-04 04:58:00

" 午前3時の教訓 「原稿消失」痛恨のミスを噛み締め、今日を楽しむ "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

小雪【しょうせつ】末候

 

七十二候

第六十候 橘始黄(たちばなはじめてきばむ)

12月2日~6日ごろ。

橘の実がだんだん黄色く色づき始めるころ。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 ごぜん さんじ の きょうくん 「げんこう しょうしつ」つうこん の ミス を かみしめ、きょう を たのし む 』

 

 

 

 

 

" 道場長の痛恨事と「裏目の時期」を楽しむ心構え "

 

 

月曜から金曜日の平日の

毎朝午前3時。

 

静寂の中でスマホに向かい、

この道場長ブログ

" ぼくらの合氣道 "「道場長の一日一心」の

執筆を始めるのが私の日課です。

 

 

この時間は、

文字通り「一心」となって

文章と向き合える、

私にとって最も大切な稽古の一つです。

 

 

しかし、

今日は思わず笑ってしまいました。

 

 

 

​書き始めから

2時間をかけて推敲を重ね、

公開という直前。

 

 

 

スマートフォンの操作で

手が滑ってしまい、

 

ブログの下書きが

すべて消えてしまったのです。

 

 

​「あ〜あ、やってもた」

 

 

​そう声に出して笑ってしまいました。

 

 

 

ブログシステムを

使う上での基本中の基本。

 

 

 

更新するまでは

「下書き保存」をしなければ、

 

せっかく紡いだ

言葉たちが一瞬で消え去ってしまう。

 

 

この痛恨のミスは、

何度も経験しているはずなのに。

 

 

 

 

​長文になればなるほど、

一字一句、同じ文章は二度と書けません。

 

 

 

その時の心境や空氣感は、

その瞬間にしかないからです。

 

 

 

 

 

" 生きていればこそ、「裏目」の時期もまた貴重な稽古 "

 

 

 

​実は、

今の私は

 

この夏あたりから、

やることなすこと、

 

少しずつ

裏目に出ることが増えています。

 

 

 

稽古の指導、

人間関係、

そして今回のブログ原稿消失。

 

 

 

思い描いた通りに進まない。

 

 

 

もちろん、

生きていれば、

 

良いことばかりが

続くわけではありません。

 

 

一方で、

悪いことばかりでもない。

 

 

 

しかし、

人生という長い道を歩む中で

何をやっても上手くいかない、

 

停滞しているように見える

「裏目の時期」というのは、

誰の身にも訪れるものと思います。

 

 

 

この裏目の時期こそ、

私は「貴重な人生の稽古」だと

捉えるようにしています。

 

 

 

 

良いことも悪いことも、

全て自分の人生の一部です。

 

 

 

合氣道では、

相手の攻撃を「悪」として遮断するのではなく、

 

その力や氣、動きを活かして(捌いて)

技につなげます。

 

 

 

人生も同じではないでしょうか。

 

 

 

上手くいかない出来事、

消えてしまった文章、

思い通りにならない状況。

 

 

 

これらを嘆くのではなく、

しっかりと噛み締めて、

その経験を楽しめば良い。

 

 

 

「悪いこともしっかり噛み締めて楽しめば良い」

 

 

 

​そう心で唱えると、

不思議と力が湧いてきます。

 

 

 

 

​今日の痛恨事は痛い。

 

しかし、

このブログのタイトルが示す通り、

私の人生は「一日一心」です。

 

 

 

 

​消えてしまった文章に

固執しても仕方がありません。

 

 

 

まだ日付が変わって、

3時間しか経っていません。

 

 

新しい一日の始まりです。

 

 

 

夜が明け、

太陽が昇れば、一旦リセット。

 

 

また明日は一から、

新しい氣持ちで文章に取り組める。

 

 

 

 

この

「裏目の時期」を通り過ぎたとき、

 

きっと今の経験が、

誰かの役に立ち、

 

合氣道の指導の深みとなり、

 

また、

私の人生を

豊かにしてくれると信じています。

 

 

 

そして、

この " ぼくらの合氣道 "「道場長の一日一心」を

日々読んでくださる大切な皆さまへ。

 

 

 

もし今、

何をやっても上手くいかない、

人生が「裏目」に出ていると

感じている方がいれば、

 

私と同じく

笑い飛ばしてしまいましょう。

 

 

裏目の時期は、必ず終わりが来ます。

 

 

私たちは皆、

常に成長し続けています。

 

 

 

その「次の成長」へ向かうための、

大切な「準備期間」として、

 

 

この時期を前向きに受け入れ、

じっくりとご自身の心身と

向き合ってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝

2025-12-03 03:28:00

" 【警告】「自分は大丈夫」が生む致命的な危機管理の隙 "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

小雪【しょうせつ】末候

 

七十二候

第六十候 橘始黄(たちばなはじめてきばむ)

12月2日~6日ごろ。

橘の実がだんだん黄色く色づき始めるころ。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 【けいこく】 「じぷん は だいじょうぶ」が うむ ちめいてき な ききかんり の すき 』

 

 

 

 

"「平和ボケ」が招く危機管理の欠如。道場長が説く「心の隙」"

 

 

 

​昨日、

外出のため

自宅マンションのエレベーターに乗りました。

 

 

 

先に乗っていた一人の女性は、

扉が開いて私が乗り込んでも、

こちらに目を向けることはありません。

 

 

彼女の意識は、

手のひらの中の

小さな画面に完全に奪われていました。

 

 

どうやら、

スマホに文字を打ち込むことに

熱中しているようでした。

 

 

 

 

​誰もが利用するエレベーター。

 

たった数秒間、逃げ場のない密室となります。

 

 

もし私が、

最悪な人間だったら

どうするつもりだったのでしょうか?

 

 

 

 

​そこにあるのは、

現代社会において致命的とも言える

「危機管理意識の欠如」です。

 

 

 

 

「自分に限って事件や事故など起こらない」

という 油断 の中にいるのでしょう。

 

 

 

 

 

これが、

私たちが一番警戒すべき

「心の隙」になってしまうのです。

 

 

 

 

​合氣道の教えの中に、

「残心(ざんしん)」という言葉があります。

 

 

 

これは、

相手を投げ終わった後でも、

 

相手に氣を向け、

油断せず、

 

相手や周囲に意識を配る

「心の余裕」を持つことです。

 

 

 

日常において、

「常に周囲を疑え」と言っているのではありません。

 

 

 

しかし、

自分の命や安全を守るためには、

 

エレベーターの扉が開いた瞬間に、

顔を上げて一瞬でも、相手を見て確認すること。

 

 

 

ときどき

スマホから視線を外し、

周囲の状況をチラッと確認すること。

 

 

 

 

​たったこれだけのことが、

立派な日常の危機管理となり、

あなた自身の安全を守る結界になります。

 

 

 

 

道場での「残心」の稽古は、

日常生活における

究極の危機管理であると言えるでしょう。

 

 

 

 

 

" 日常の「危機管理」に役立つ具体的な方法 "

 

 

 

​普段の生活の中で、

少し意識を変えるだけで

 

安全性が高まる

具体的な行動をいくつかご紹介しましょう。

 

 

 

 

1. エレベーター内での立ち位置

​エレベーターに乗る際は、

できる限り

操作盤の近くに立つように心がけましょう。

 

これにより、

もしもの時に緊急ボタンを押す、

あるいは全ての階のボタンを押すなどの

行動が取りやすくなります。

 

 

また、

人間は真後ろは見えません。

 

人に対して背中を見せず、

やや斜め方向に立ち、

常に他者の状況が目に収まるようにしましょう。

 

 

 

2. 「目と耳を盗まれる」行動を避ける

​歩行中、

スマートフォンを操作したり、

イヤホンで音楽を聴いたりすることは、

 

自分の目と耳という

二つの重要な警戒器官を

停止させているのと同じです。

 

 

特に

夜道や人通りの少ない場所では、

目と耳は解放しておきましょう。

 

これは、重要な「危機管理の鉄則」です。

 

 

 

3. 鍵を出すタイミング

​自宅に到着してから

バッグの中を探して鍵を出す行為は、

最も 無防備 な時間帯を作ってしまいます。

 

 

家や車の扉に近づく前に、

必ず鍵を手に握っておく。

 

 

この小さな準備が、

不審者に「隙がない」

思わせる重要な要素となります。

 

 

4. 視線の使い方

​向かってくる人に対し、

不必要に目をそらさず、

軽く 一瞥(いちべつ)する習慣 をつけましょう。

 

 

これは

「あなたを認識している」という意思表示です。

 

 

犯罪者は、

自分の存在を意識していない相手を狙います。

 

 

 

 

​自分自身の日常の中に、

危機管理上の「心の隙」がないか、

今一度チェックしてみましょう。

 

 

安全は、

誰かが与えてくれるものではなく、

自ら守り育むものです。

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝

2025-12-02 03:22:00

" 「いや、今さらな」を「そら、今からやろ!」に変えよう "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

小雪【しょうせつ】末候

 

七十二候

第六十候 橘始黄(たちばなはじめてきばむ)

12月2日~6日ごろ。

橘の実がだんだん黄色く色づき始めるころ。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 「いや、いま さら な」を「そら、いま から やろ!」に かえ よ う 』

 

 

 

 

 

「それ、やってみたら?」

何かを人に勧めたら、

必ず二つの声が返ってきます。

 

 

 

​一つは、

過去を振り返り、行動をためらわせる声。

「いや、今さら、始めても遅いのではないか」

という言葉です。

 

 

これが、

私たちを立ち止まらせる

「過去の縛り」であり、

人生のエネルギーを奪う「停滞の氣」です。

 

 

 

そしてもう一つは、

今日を最高の始点にしようとする言葉です。

「今からな!はじめてみる」

という、未来への決意です。

 

 

 

​しかし、

多くの人が、

この「今さらな」という

 

過去への後悔の念に囚われ、

大切な今日という一日を、

 

決断の先延ばしで

消費しているように思うのです。

 

 

しかし、本当にそれで良いのでしょうか。

 

 

 

 

" ​70歳を超えた禅師の教え "

 

 

 

私は、

このテーマについて語る時、

ある禅師の話をよく思い出します。

 

 

 

​大正時代、

70歳を超えてから英和辞典に向かい

学んでいた禅師が、

 

弟子に「今さら」と笑われたとき、

穏やかにこう答えたと言います。

 

 

 

「一日に一字を学んでいくと、今度生まれてきた時、それだけ勉強が楽だからな」

 

 

これは、

生まれ変わりの話をしているのではないと

私は思います。

 

 

 

「死ぬまで、欠かさず毎日一歩を進める」という、

 

人生の最後まで

学び続ける今日の覚悟を示しています。

 

 

「今さら」と

諦める心からは、何も生まれません。

 

 

しかし、

「今からな!」という

新鮮な一歩の勇氣こそが、

未来を創るエネルギーになるのです。

 

 

 

 

"「軸を定める」生き方 "

 

 

 

​人生における困難や変化は、

私たちを簡単に揺さぶります。

 

 

 

仕事、

人間関係、

恋愛、

健康、

予期せぬ出来事。

 

 

 

私たちの心が

過去の失敗や後悔に囚われていると、

 

人生の「軸」は不安定になり、

ちょっとした力で倒れてしまいます。

 

 

 

「今からな」という決意は、

この不安定な軸を「今、ここ」という

最も確かな一点に定め直す作業です。

 

 

 

 

​大切なのは、

自分がどれほどの経験を持っているか、

何歳であるかではありません。

 

 

 

今日、この瞬間の決意です。

 

 

 

​過去の失敗を、「次の一歩」の力に変える。

 

 

 

昨日より今日、ほんの少しでも成長する。

 

 

「今さら」とささやく自分に、

「今からだ!」と声をかける。

 

 

 

これこそが「一日一心」。

 

 

 

 

今日一日の人生に真摯に向き合い、

今日を新しい人生の始点として

生きる心構えです。

 

 

 

 

​過去の「縛り」から心を解き放ち、

「今からな」という決意をもって、

一歩を踏み出してみましょう。

 

 

 

 

​自分の人生は、

過去の物語ではなく、これから始まる物語です。

 

 

 

最高のスタートラインは、

いつも「今」ここにあります。

 

 

 

 

「そら、今からやろ!」

この言葉を口癖にして、

潜在意識に深く刻みましょう!

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝

 

2025-12-01 03:33:00

" 師走こそ整えるべき「自律神経」と呼吸法 "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

今週もよろしくお願いします。

 

 

 

本日は、二十四節氣

小雪【しょうせつ】次候

 

七十二候

第五十九候 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)

11月27日~12月1日ごろ。

「朔風(さくふう)」とは北風のことで、冷たい北風(木枯らし)が吹き、木の葉をすっかり払い落としてしまうころ。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 しわす こそ ととのえ る べき「じりつしんけい」と こきゅう ほう 』

 

 

 

 

 

今年も早いもので、

今日から12月、師走に入りました。

 

 

​この「師走(しわす)」という言葉は、

「師(僧侶など)」も走り回るほど忙しい、

 

という意味から

来ていると言われています。

 

 

 

 

年の瀬を迎え、

仕事納めや大掃除、

新年の準備など、

 

誰もが

心身ともに余裕を失いがちな時期です。

 

 

この時期は

毎年、焦りや氣の緩みから来る

事件や事故が増加する傾向にあります。

 

 

しかし、

この慌ただしい師走だからこそ、

 

私たちは

「心を平穏に保つ稽古」を、

 

日常の中で

意識的に行う必要があると思うのです。

 

 

 

 

" 合氣道の教え:乱れた時こそ、中心を意識する "

 

 

 

​合氣道では、

相手の攻撃や予期せぬ事態に直面した時、

 

まず

自分自身の姿勢を整え、

 

「中心」を崩さず

冷静に対応することを技の中で学びます。

 

 

 

心身の中心が乱れると、

技も乱れ、

 

相手を投げることができません。

また、

無用な怪我にも繋がります。

 

 

 

 

師走の「忙しさ」は、

たとえるなら

周囲からの波や攻撃のようなもの。

 

 

その波に

飲まれないためにも、

 

自分の内側、

つまり心身の土台である

「自律神経」を調えることが不可欠です。

 

 

 

 

 

" 自律神経を調える「究極の呼吸法」"

 

 

 

 

​自律神経は、

私たち自身の意思ではコントロールできない、

 

心臓の動きや

消化器の働きを司る重要な神経です。

 

 

 

この自律神経こそが、

心身の平穏と深い関わりを持っています。

 

 

 

自律神経には、

活動時に優位になる「交感神経」と、

 

リラックス時に優位になる

「副交感神経」があります。

 

 

 

乗り物にたとえるなら、

交感神経がアクセルで、

副交感神経がブレーキのようなものでしょうか。

 

 

 

そして、

この二つのバランスを

 

意図的に整えることができる

一つの方法が、「呼吸法」なのです。

 

 

 

長く静かに息を吐く時

副交感神経が優位になり、

リラックス・心身の平穏につながります。

 

 

一方で、

ゆっくり深く息を吸う時

交感神経が優位になり、

集中力・活動力につながります。

 

 

 

 

 

" 師走に実践すべき「心の安定呼吸」"

 

 

 

 

呼吸法で大切なのは、

「吐きに任せ、吸いに任せる」

ことです。

 

 

​そして、

もう一つ大切なことは「姿勢を正す」こと。

 

 

姿勢が乱れていては深く長い呼吸はできません。

 

 

椅子に座っている時でも、

仙骨を起こし、上半身の力を抜きます。

 

 

 

長く吐く(最重要)

口をあいうえおの「あ」または

はひふへほの「は」、に開け、

 

遠くに吐き出すように、

体の中の悪い氣をすべて出し切るイメージで、

 

時間をかけて

ゆっくりと息を吐き切ります。

 

 

 

自然に吸う(吸うに任せる)

吐き切ったら、

力まず自然と鼻から

空氣が入ってくるのを待ちます。

 

自然に任せ、入ってくるだけ吸います。

但し、力んではいけません。

 

 

 

吐くときも吸うときも

無理に長くしようと思うと、

自然に心身は力んでしまいます。

 

 

これでは、

せっかくの呼吸法も

効果は少なくなってしまいます。

 

 

 

 

まずは、

自分自身の吐ける範囲で、

吸える範囲で実践してみましょう。

 

 

 

 

呼吸法は

吐きではじめて、吐きで終わる

ようにしましょう。

 

 

 

慌ただしいこの時期、

意識的に

副交感神経を優位にすることで、

 

緊張や焦りが和らぎ、

 

心身ともに健康体で

この慌ただしい時期を乗り越える

土台ができます。

 

 

 

 

 

" 新たな年を迎えるために "

 

 

 

 

「呼吸」は、

私たちが生まれてから死ぬまで、

 

一瞬も

欠かすことのない生命活動そのものです。

 

 

 

この最も欠かすことのできない

生命の営みをを

 

意識的に

コントロールすることで、

 

私たちは

自分の心のあり方をコントロールできます。

 

 

 

 

​事件や事故を未然に防ぎ、

充実した年の瀬を過ごすために。

 

 

 

今日から

一つ一つの呼吸を大切に、

そこに意識を向け、心を平穏に保ちましょう。

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝