" 合氣道の精神に出会う場所 「鳥居坂」 編 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
寒露【かんろ】次候
七十二候
第五十候 菊花開(きくのはなひらく)
10月13日~10月17日頃。
菊の花が咲き始める頃。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 あいきどう の せいしん に であう ばしょ 「とりいざか」 へん 』
今夏の東京出張では、
夏期集中稽古の拠点となった
麻布台教室へ向かう道中、
港区麻布十番から
この「鳥居坂」を
ほぼ、毎日のように歩きました。
「鳥居坂」は、
東京都港区六本木5丁目に位置し、
港区六本木5丁目11番と
5丁目12番の間を通る、
歴史と文化が息づく坂です。
麻布十番から
六本木方面へと続く
「江戸の難所」とも
言われるほどの急勾配の坂道で、
その周辺には
シンガポール大使館、
フィリピン大使館、
東洋英和女学院、
国際文化会館、
日本基督教団鳥居坂教会、
などの
歴史的な施設が点在しています。
「鳥居坂」は、
江戸時代から
明治以降の近代的な
文化施設や教育機関が立ち並ぶ
場所へと変遷し、
現在もなお
港区を代表する
歴史的な坂として知られています。
" 「鳥居坂」の由来 "
「鳥居坂」の " 鳥居 " が
何を指すのか、
二つの説があるそうです。
一つは、
江戸時代にこの坂の東側にあった
大名・鳥居家の屋敷に
由来するという説。
もう一つは、
かつて近くにあった
麻布氷川神社の
鳥居にちなむという説です。
どちらの説が正しいか、
歴史家たちの間でも
意見が分かれているそうですが、
私は
どちらの説も
とても興味深いと感じています。
合氣道でも、
一つの技には複数の解釈や
ルーツが存在することがあります。
それは流派や、
師範、指導者により異なります。
したがって、
大切なのは、
指導者が
その技をどう受け継ぎ、
どう自分のものにして、
どうお弟子さんに教えるか、
ということである、と私は思います。
「鳥居坂」もまた、
その名の由来を探るという行為自体が、
歴史の奥深さや、
物事を多角的に捉えることの
重要性を
教えてくれているように思います。
麻布十番から六本木方面へと続く、
長く急なこの坂道を登るたびに、
私はこれを修行の一環と捉え、
一歩一歩、着実に
急な坂を前にしても、
焦らず、怯まず、
重力に逆らわず、
一歩ずつ進むこと。
これは、
日々の稽古において
基礎を疎かにせず、
地道に技を磨くことと似ています。
傾斜のある道でも、
身体の軸をぶらさずに進むこと。
これは、
合氣道の技をかける上で
最も重要な要素の一つである
「重心の安定」を体現しています。
灼熱の太陽が照りつける中、
苦しい坂道でも、
心と身体と天地が一体となり、
前に進む意識を持つこと。
これは、
合氣道琴心館寺崎道場の理念である
「心身統一」に他なりません。
今夏、私は
この歴史ある「鳥居坂」を登りながら、
「謙虚さ」、と
「絶え間ない努力の重要性」を
教わりました。
次の東京出張も、
この「鳥居坂」を越えた先にある
麻布台道場で、
皆さんとともに
合氣道の精神を探求できることを
楽しみにしています。
そして、
私たちの
江戸時代から続く由緒ある坂道巡りは
まだまだ続きます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝