今日の一言 2025-11-28 (金) ~ 2025-11-30 (日)
道場長の一日一心 " 【感謝の縁】卒業50年目のクラス会で体感した「氣」の円 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
小雪【しょうせつ】次候
七十二候
第五十九候 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)
11月27日~12月1日ごろ。
「朔風(さくふう)」とは北風のことで、冷たい北風(木枯らし)が吹き、木の葉をすっかり払い落としてしまうころ。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 【かんしゃ の えん】そつぎょう ごじゅう ねん め の くらす かい で たいかん した「き」の えん 』
" 卒業から半世紀、記念すべき「50年目の節目」"
先日の11月23日、
中学時代のクラス会 (3年4組クラス会) に
出席しました。
昨年と同じ日、
同じ場所、
同じ部屋での開催でした。
しかし、
今回は特別な重みがありました。
それは、
当時(卒業時)から数えて
50年目という、
人生の大きな
節目を迎えるクラス会だったからです。
このクラス会は、
私たちが中学を卒業した直後、
「オリンピックが開催される年に皆で会おう」
という約束のもと始まりました。
以来、
50年間、コロナ禍による中止を除き、
連綿と続いてきた私たちの歴史そのものです。
当時の私たちは中学3年生。
その私たちは、
すでに還暦を数年前に超え、
当時の担任の先生も、
傘寿(80歳)をすでに超えられた
ご壮健なご年齢となられました。
会の開催頻度も、
当初の「4年に1回」から「2年に1回」になり、
さらにこの数回は
「1年に1回」と、
皆の思いが強まるにつれ、頻度が上がってきました。
卒業して半世紀。
この長い年月を経て
再び集うということ自体、
実に尊い「ご縁」だと改めて感じます。
今回のクラス会は、
私が今まで参加した中で、
間違いなく
過去一最高のクラス会 でした。
"「氣」の同調が作り出した温かな円 "
今回の参加者は、
当時の担任の先生と私たち9名。
長方形のテーブルを囲んでの湯葉の懐石でした。
席には、
昨年は欠席だったが
今年は出席してくれた人もいました。
また、
残念ながら
日程的に欠席になった人もいました。
その参加者の変化もまた、
時の流れであり、
この日の「氣」を作る重要な要素でした。
通常、
長方形のテーブルは、
どうしても
席によって会話の中心から外れたり、
隔たりが生まれがちです。
しかし、
この日のテーブルには、
席順や形を超越した、
まるで一つの大きな輪のような、
温かな空氣が流れていました。
それは、
参加者一人ひとりの「思い」が、
その場の「氣」と共鳴し、
互いに調和し合っていたからに他なりません。
まるで、
長方形の四隅の角が自然と削り取られ、
美しい
楕円形の円として繋がっているようでした。
これは
合氣道の稽古で私たちが目指す境地、
「和合(わごう)」の心 に通じる
ものでありまする。
"「過去一」の価値は一期一会にある "
今回、
この上なく温かい会となりました。
しかし、
今回のクラス会が
過去一だったからといって、
次回も
同じようになる保証はどこにもありません。
参加者が変わり、
日が変わり、
場所が変われば、
その場の「氣」は当然変わる。
だからこそ、
この日の、
このメンバーでの、
この空間で生まれた
「和合」の瞬間は、
二度と繰り返されない、唯一無二の価値あるもの。
まさに「一期一会」ですね。
" 幹事の「力み」を消した試練と合氣道の理 "
今回の私は、
幹事としてやるべきことが山積みでした。
時代の変化に対応し、
今後のクラス会運営の在り方を
根本から変えるための提言と、
皆の意見を聞き、
まとめることが私の責務でした。
・アナログからデジタル化へ(連絡手段のLINE化)
・手書きのクラス会ノートの廃止
・個人情報の観点からの卒業生住所録の破棄
・案内状の郵送の可否
・繰越金の廃止と、現金の徴収をデジタル化(PayPay)へ
これらを当日、
皆に意見を聞き、
決定する
重要な進行役を担っていました。
本来なら、
二、三日前から資料をまとめ、
進行をシミュレーション
しなければならないほどの準備が必要でした。
しかし、
私はクラス会前日になっても、
進行のこと、
皆をどうまとめるかということ、
何も考えることができませんでした。
それは、
クラス会とは全く関係のない、
何の前触れもなく
突然襲ってきた
私の存在価値さえ揺るがすほどの
他者からの背信行為という、
個人的な試練に見舞われていたからです。
心に大きな衝撃を受け、
まだまだ
未熟な心身がその出来事に引きずられ、
正直、
クラス会のことに
意識を集中させる余裕がありませんでした。
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しかし、
結果として、
それが良かったのかもしれないと、
今、振り返って強く思っています。
なぜなら、
順調な日々であれば、
私の性格から言って、
クラス会前日はあれこれと考え、
どう進行するか、
どう皆をまとめるかと、
必死に頭を巡らせたことでしょう。
それは
その場を取り仕切る幹事としての
やるべき責務ですから。
さはさりながら、
その思考と準備が、
知らず知らずのうちに
無意識の「心の力み」になるのです。
幹事である私の心に「力み」があれば、
その場の「氣」にも
そのままその力みが伝わり、
ギクシャクさせる要因になりかねません。
何も考えることが
できなかったからこそ、
当日、心身ともに
何の「力み」もなく、
自然体で臨むことができました。
参加者の皆の温かい言葉や、
先生の笑顔を、
ただ受け止め、
流れに身を任せて進行する。
この「力みのなさ」こそが、
この場を温め、
長方形のテーブルを
円形の「和合」へと導いた
要因の一つで
あったと僭越ながら確信しています。
それはまさに、
合氣道そのものの 理(ことわり)です。
力で対抗せず、
相手の「氣」を受け入れ、無心で流れに乗る。
この日、
私はクラス会という場で、
「合氣道の神髄」を体現し、
学ばせてもらったように感じています。
" 次へ繋ぐ「心」"
皆の心が一つになり、
この「最高のクラス会」という
結果を生み出したこと。
これは、
私の心の力みが消えたことと、
皆の温かい
心と響き合った証だと信じたいです。
この「和合」の氣を、
次期幹事に引き継ぎ、
2年後の再会に向け、
さらに素敵な
クラス会となるよう願っています。
合氣道琴心館寺崎道場が
目指すことの一つは、
生涯を通じて
技、生き方ともに「円」を追求します。
この日のクラス会で、
私は「人生の円と縁」 、
「心の円と縁」の美しさを、
同級生たちから
教えてもらったような氣がします。
この「氣」を大切に、
また日々の稽古と生活に活かすよう励みます。
今回のクラス会参加者、
そして担任の先生に、心より感謝申し上げます。
今週もありがとうございました。
良い週末を。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝