今日の一言 2025-10-29 (水)

道場長の一日一心 " 幕末の風情と合氣道、港区赤坂で感じる歴史の重み。「本氷川坂」編 "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

霜降【そうこう】次候

 

七十二候

第五十三候 霎時施(こさめときどきふる)

10月28日~11月1日頃。ときどき小雨が降る頃。

小雨はすぐに止んでしまうような降っては止み、すぐに晴れるといった時雨(しぐれ)のことを指します。

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

 

『 ばくまつ の ふぜい と あいきどう、みなとく あかさか で かんじ る れきし の おも み。「もとひかわざか」へん 』

 

 

 

​今夏の東京での

夏期集中稽古及び、

指導者育成練成稽古は、

 

港区赤坂にある

氷川武道場で締めくくりました。

 

 

この武道場は、

幕末の偉人である

 

勝海舟の邸宅跡という

歴史的な場所に建つ、

東京都港区立の施設です。

 

 

 

稽古に先立ち、

隣接する由緒ある

赤坂氷川神社を参拝しました。

 

 

ここは

かねてより参拝したかったお社です。

 

 

 

​赤坂氷川神社は、

天暦5年(951年)の創建から

1000年以上の歴史を誇る古社です。

 

 

 

御祭神は、

素盞嗚尊(すさのおのみこと)と

奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)の

ご夫婦神、

 

そして

縁結びの神として知られる

大己貴命(おおなむぢのみこと)の三柱。

 

 

 

境内には

徳川八代将軍吉宗公によって

建立された社殿が、

 

幾多の震災や戦災を免れ、

江戸時代の姿を

そのままに今に伝えています。

 

 

都心とは思えないほどの

豊かな緑に囲まれた

静寂な空間は、

 

身も心も

清めてくれるかのようでした。

 

 

 

​参拝後は、

勝海舟が暮らした時代の面影を残す

 

「本氷川坂」(もとひかわざか)

歩きました。

 

 

 

「本氷川坂」は、

氷川神社の南西側を

 

アメリカ大使館宿舎に向かって上る、

ゆるやかにカーブを描く坂です。

 

 

 

かつて坂の途中の東側にあった

「本氷川明神」に由来し、

 

明治16年(1883年)に

この明神が赤坂氷川神社に

合祀された後も、

 

坂の名として

その歴史が刻まれ続けています。

 

 

 

勝海舟も

きっと何度もこの坂を

行き来したことでしょう。

 

 

その足跡を辿るように、

私たちを

古 (いにしえ) へといざなってくれました。

 

 

 

道場内に入ると、

勝海舟の旧邸宅跡という

歴史的背景に加えて、

 

複数の合氣道団体が

定期的に稽古に励む道場として、

 

武道の精神が

息づく空間となっていました。

 

 

 

この日の稽古は、

単に技を磨く場にとどまらず、

 

過去と現在が交錯する

特別な体験となりました。

 

 

 

​そして、

稽古の締めくくりには、

皆で静かに呼吸法を行いました。

 

 

 

技の鍛錬に加えて、

心身を整えるこのひと時は、

 

まさに

この場所が持つ

歴史の重みに身を委ねる時間となりました。

 

 

 

 

" 歴史に触れる "

 

 

 

本氷川坂を下ったところに、

勝海舟邸跡を示す標識がありました。

 

 

​海舟が最も華々しく活躍した

幕末から明治にかけて、

 

この地に

邸宅を構えていたのです。

 

 

 

幕末に作成された

古い住宅地図には、

 

氷川神社の隣地に

勝海舟の本名である「勝麟太郎」の

名前が記されているそうです。

 

 

 

また、

境内にある「四合稲荷」は、

 

勝海舟が四つの稲荷社を合祀し、

「しあわせ」

名付けたものだと言われています。

 

 

 

​歴史上の偉人が実際に住み、

行き来した場所に立つと、

 

まるで時空を超えたかのような

不思議な感覚に包まれます。

 

 

 

この日の稽古では、

歴史の重みに触れ、

 

心・技・体・氣を

さらに磨くことができたように感じます。

 

 

 

氷川武道場は、

ただ技を練磨するだけの

場所ではなく、

 

古に触れて、

先人が築いた歴史の上に

 

今、私たちが立っていることを

改めて感じました。

 

 

 

今後も、

稽古を通じて様々な学びを得て、

 

お弟子さんの皆さんと

分かち合っていきたいと思います。

 

 

 

令和7年の

夏期集中稽古及び、

指導者育成練成稽古の締めくくりに、

 

かねてより

私が巡りたかった「本氷川坂」、

 

ずっと参拝したいと思っていた

「赤坂氷川神社」

 

そして、

「氷川武道場」という場を

 

以心伝心、

 

私の想いを汲み取ってくれた

東京、神奈川の指導者たちに

心から感謝しています。

 

 

 

私などには

もったいない

 

こんな素晴らしい

お弟子さんたちと

 

また、

来年も稽古ができると思うと、

私は本当に幸せ者です。

 

 

 

 

そして、

私たちの

江戸時代から続く由緒ある坂道巡りは

まだまだ続きます。

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝