今日の一言 2025-10-21 (火)

道場長の一日一心 " ​戦没者を追悼する日にたまたま出会った、心を「洗う」坂。九段「一口坂」編 "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

今週もよろしくお願いします。

 

 

本日は、二十四節氣

寒露【かんろ】末候

 

七十二候

第五十一候 蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)

10月18日~10月22日頃。

秋の虫たちが戸口で鳴きはじめる頃。

キリギリスは、昔はコオロギのことを指していたそうです。

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 せんぼつしゃ を ついとう する ひ に たまたま であっ た、こころ を「あら う」さか。くだん " いもあらいざか " へん  』

 

 

 

" 8月15日、「一口坂」との邂逅 (かいこう) 。

喧騒から静寂へ、平和を想う "

今年の8月15日は、

私にとって

 

例年とは違う、

非常に記憶に残る一日となりました。

 

 

 

8月1日から

約3週間にわたって行われた、

 

東京での夏期集中稽古期間において

唯一の休日であった

令和7年8月15日。

 

 

その日の午前中、

私は防衛省の市ヶ谷地区見学ツアーに

参加しました。

 

 

 

そして、

その後に向かったのは、

 

かねてより心に決めていた場所、

千鳥ヶ淵戦没者墓苑でした。

 

 

 

​JR市ヶ谷駅から

靖国通りを歩き始めたその時、

私は言葉を失いました。

 

 

 

前日の8月14日に

先の大戦で尊い命を捧げられた

英霊の御霊に、

 

心から感謝を捧げるため

参拝した靖国神社の近くで、

 

 

警察による厳戒態勢の中、

 

反天皇や打倒靖国神社を

掲げるデモ隊と、

 

そのデモを阻止しようとする

政治団体が入り乱れ、

 

靖国通りは物々しいほどの

騒然とした

雰囲氣に包まれていたのです。

 

 

 

​人々の熱氣と

怒号が飛び交う中、

 

私は

その騒音を避けるように、

 

無意識のうちに

一本の路地へと足を踏み入れました。

 

 

 

すると、

目の前に現れたのは、

 

嘘のように静かで、

時間の流れから切り離されたような、

 

静寂に包まれた

風情ある坂道でした。

 

 

​その坂こそ、「一口坂」です。

 

" ひとくちざか " と呼ばれ、

本来は " いもあらいざか "

正しいとされているそうです。

 

 

この坂は、

靖国通りから

 

九段北3丁目と4丁目の間を

新見附へと下る歴史ある道でした。

 

 

 

しかし、

なぜ、

 

その名は「一口坂」と書いて

" いもあらいざか " と読むのでしょうか。

 

 

 

「いも」とは、

かつて恐ろしい病であった

疱瘡(天然痘)のことで、

 

 

「いもあらい」とは

「疱瘡を洗う(癒す)」という

意味が込められていたそうです。

 

 

デモ隊の喧騒から

逃れるように迷い込んだ路地で、

たまたま出会ったこの坂。

 

 

 

まるで

「争いを鎮め、和をもたらす道」へと

導かれたかのような、

 

不思議な感覚に包まれました。

 

 

 

​たまたまにしては

あまりに出来すぎた、

この「一口坂」との出会いは、

 

 

私に改めて、

 

合氣道の精神、

そして「和」の尊さを

深く問いかける出来事となりました。

 

 

 

​この坂が

私の心を平穏にしてくれた

おかげで、

 

私は

千鳥ヶ淵戦没者墓苑へと

再び向かうことができました。

 

 

 

靖国神社への参拝と同様に、

まだ見ぬ私たちのために

 

命を捧げてくださった英霊に、

心からの感謝を捧げることができたのです。

 

 

 

 

​平和を願う日に

 

同じ日本人としての歴史認識の違い、

学校教育の偏り、

オールドメディアの偏向報道、

 

 

それらを解決させる、

その道のりは

 

決して平坦ではないことを

痛感した一方、

 

一本の路地が持つ

静かなる歴史が、

 

私たちの心に

そっと安らぎをもたらしてくれます。

 

 

令和7年8月15日 

終戦から80年目の

 

「戦没者を追悼し平和を祈念する日」

 

こんな日くらいは

全国民が英霊に感謝し、

心静かに手を合わせる。

 

 

 

日本に

そんな日がくることを心から願っている。

 

 

 

「平和」とは、なんなのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

私たちの

江戸時代から続く由緒ある坂道巡りは

まだまだ続きます。

 

 

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝