2025-12-19 03:50:00

" 仕事とは「事に仕える」こと。目の前の一人と魂を磨き合う日々 "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

大雪【たいせつ】末候

 

七十二候

第六十三候 鱖魚群 (さけのうおむらがる)

12月16日~20日ごろ。

鮭が川を遡上するために群れをなすころ。

海で大きく育った鮭は産卵のため、

ふるさとの川へ帰っていきます。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 ​しごと とは「こと に つかえ る」こと。め の まえ の ひとり と またしい を みが き あ う ひび 』

 

 

 

 

「最近はどうですか? 道場に新しい人は増えましたか?」

 

 

時折、

周りの人から

そんな声をかけられることがあります。

 

 

 

私の答えは、

いつも決まってこうです。

 

​「いいえ、増えていませんよ」

 

 

 

​すると

相手は心配そうに、

 

「増やす努力をしなければ、人は増えませんよ」と

アドバイスをくださいます。

 

 

 

確かに、

道場運営という側面で見れば、

 

退会される方がいる一方で、

新しい入門者がいなければ

成り立たなくなるのは事実です。

 

経営という

視点は無視できませんし、

 

​その側面だけを見れば、

新規の入門者を追うのは正解かもしれません。

 

 

 

 

​しかし、

「数を増やすこと」だけが、

 

私の「仕事」

なのだろうかと、

 

この問いかけに

いつも疑問に思っています。

 

 

 

また、

そういう問いかけをなさる人の

 

その心が

その言葉に反映しているのではないかと、

思うのです。

 

 

 

 

 

 

私は「仕事」というものの

定義を少し違う場所に置いています。

 

 

 

 

 

それは、

 

​"「報酬」は仕事の結果であり、目的ではない "

 

という定義です。

 

 

 

 

一般的に仕事といえば、

給料、売り上げ、労働、

対価、報酬といった言葉が並びます。

 

「これだけ動いたから、これだけの金銭をもらう」という

交換条件のような定義です。

 

 

 

 

 

 

"「仕事」の文字に込められた意味 "

 

 

 

 

 

たとえば、

営業職であれば

「売上を上げろ」と鼓舞されます。

 

 

数字が出なければ

評価されない。

 

それが社会の厳しさかもしれません。

 

 

 

 

しかし、

「仕事」という字は

「事に仕える」と書きます。

 

 

 

それは、

単なる労働の切り売りではないのです。

 

 

 

 

世のため、

人のために己の命を使い、

その「使命」に仕えること。

 

 

 

この「事」とは、

単なる作業や数字ではありません。

 

 

世の中のため、

人のために

役立つという「使命」であり、

 

お客様や、

目の前の人の心に深く寄りうこと。

 

 

そのプロセスそのものが

「仕事の本質」なのだと私は考えています。

 

 

 

 

" 合氣道師範としての「仕える事」"

 

 

 

 

​私は

合氣道琴心館寺崎道場を主宰する

道場長であり、

 

 

寺崎道場 合氣道師範として

「仕えるべき事」は、

 

 

合氣道という道を通じて、

縁あって入門してくれた

お弟子さんたちの人生に資することです。

 

 

 

師範として

お弟子さんと向き合うとき、

 

私は単に

「技」を教えているのではありません。

 

 

 

その人の心の震えを感じること:

稽古を通じて、

その日の迷いや力み、

あるいは成長の兆しを掴み取ります。

 

 

 

「今」この瞬間に全力を注ぐ:

今、目の前で汗を流している

一人ひとりの「心」が

どこにあるのかを見つめます。

 

 

共に歩む覚悟:

長く続けてくれるお弟子さんは、

単なる「門人」ではなく、

共に道を歩むパートナーです。

 

彼らの変化に寄り添い、

共に魂を磨き合う。

 

 

 

 

 

​新しい人を増やすための

広告や宣伝に躍起になるよりも、

 

今、こうして縁あって

道場に足を運んでくれている

お弟子さん一人ひとりと向き合うこと。

 

長く続けてくれている

彼らの心に寄り添い、共に稽古に励むこと。

 

 

 

その「事」に

誠実に仕えることが、

道場長としての私の務めです。

 

 

 

それが私の「仕事」です。

 

 

 

 

​売上や数字を追いかける

「作業」に追われてしまうと、

 

一番大切な

「人の心」がこぼれ落ちてしまいます。

 

 

 

​数字は結果であって、

目的ではありません。

 

 

 

目の前の一人に、

どれだけ深い価値を届けられるか。

 

 

 

​たとえ数は増えなくとも、

今いるお弟子さんたちが

 

「ここに来て良かった」と、

清々しい心で

稽古を終え、道場を後にできること。

 

 

 

その一事(いちじ)に誠実に仕え続けること。

 

 

 

 

「最近、人は増えましたか?」

 

 

 

その問いに、

私は今日も自信を持って答えたいと思います。

 

 

 

「ええ、今いる方々と、最高の稽古ができています」と。

 

 

本日も、

目の前の一心に仕える稽古を。

 

 

 

 

今週もありがとうございました。

良い週末を。

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝