" 未来の師範はここにいる!「栴檀は双葉より芳し」"
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
立冬【りっとう】次候
七十二候
第五十六候 地始凍 (ちはじめてこおる)
11月12日~16日ごろ。
寒さで大地が凍り始めるころ。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 みらい の しはん は ここ に いる!「せんだん はふたば より かんば し」 』
" 稽古か遊びか?道場で見つけた大きな覚悟 "
合氣道道場長として、
日々多くの小学生の稽古を指導しています。
道場での
子どもたちの立ち居振る舞いは、
本当にさまざま。
その姿を見つめることは、
彼らの成長の奥深さを感じさせてくれます。
" 稽古を「遊び」の延長にしてしまう子 "
道場に慣れてきた子や、
まだ切り替えが
難しい子どもたちの中には、
稽古と遊びの区別が
あいまいになってしまう子がいます。
「先生の話が長いな」
「次はいつ自分の番だろう?」
そんな氣持ちから、
つい隣の友達を突っついたり、
座っているときに
身体がグラグラしてしまったり。
これは、
集中力が続かない姿です。
彼らの「元氣」が、
「学ぶ時間」という枠に
収まりきっていない証拠でしょう。
指導者は、
そのエネルギーをどうやって
「集中する力」へと変えていくか、
常に工夫を凝らさねばなりません。
" 入門時から光る「学びの姿勢」の芽 "
しかし、
そんな中で、
道場に入門した頃から、
私たち指導者がハッとさせられる
子どもたちがいます。
彼らは、
道場での「立ち居振る舞い」が
他の子どもたちとは
少し違うのです。
「稽古の時間だ」と、
自分の中で氣持ちを切り替え、
真剣な眼差しで
先生の話を聞こうとする。
自分の練習が
終わっても、
他の子の
稽古を静かに見て、
何かを
学ぼうとしている。
挨拶や礼、
一つ一つに、
「きちんとしなきゃ」という
意識が感じられる。
「栴檀(せんだん)は双葉(ふたば)より芳(かんば)し」
これは、
香りの良い栴檀の木は、
芽(双葉)の時から
良い香りがするということ。
つまり、
将来立派になる人は、
子どもの頃から
その片鱗を見せている
という意味のことわざです。
彼らが持つ
「芳しさ」とは、
技の上手さではありません。
彼らの持つ、
「集中しようとする力」
「自分を律する力」、
そして何よりも
「TPOをわきまえる」という、
社会で通用する
立派な人になるための姿勢の
芽生えなのです。
" 大切なのは、誰もが「芳しい芽」を持っていると信じること "
幼い頃から
集中して稽古に取り組める子は、
素晴らしい資質を持っています。
彼らは、
これから多くのことを吸収し、
大きく伸びていくでしょう。
一方で、
最初は遊びのつもりだった子も、
「だから伸びない」ではありません。
合氣道琴心館寺崎道場は、
未熟な芽を、時間をかけて、
じっくりと
育てていく道場です。
稽古の中で、
誰かを思いやる氣持ちや、
失敗してもやり抜く
「心の強さ」を学びます。
遊びと稽古の区別が
曖昧だった子が、
ある日、
ふとした瞬間に
「真面目に取り組むことの面白さ」
に氣づき、
一氣に集中力を発揮し始める姿も、
私は数多く見てきました。
道場長である私の使命は、
既に光る「立派な人の芽」を
大切に育むとともに、
まだ芽が出ていない
全ての子どもたちの中に、
必ず「芳しい芽」があると信じ、
そのきっかけを
作ってあげることだと心得ています。
合氣道の稽古を通じて、
心と身体を整え、
未来の自分を支える
「集中力」と「礼儀」を
一緒に育んでいきましょう。
今日も道場に集う子どもたちの、
未来の「芳しさ」を楽しみに、
精一杯指導に当たります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝