" 心の静寂 (しじま) は「戻る場所」にあり "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
立冬【りっとう】初候
七十二候
第五十五候 山茶始開(つばきはじめてひらく)
11月7日~11日頃。
山茶花(さざんか)の花が咲き始める頃。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 こころ の しじま は「もど る ばしょ」に あり 』
合氣道の修行の真価は、
技の技術の習得だけではなく、
私たちが日常で晒される
「心の波立ち」を
鎮める術を学ぶことにあります。
道場での稽古中においても、
様々な場面で心に乱れか生じます。
技が上手くいかない時の焦り。
強い相手に向き合った時の恐怖や力み。
周囲の視線や雑念による集中力の欠如など。
これらはすべて、
自身のパフォーマンスを阻害し、
怪我の原因にもなりかねません。
" 基本稽古が心の軸を整える "
では、
私たちはどうすれば
その乱れを少しでも
無くすことができるのでしょうか?
それが、
私たちが道場で日々繰り返す
「基本稽古」です。
一見、
単調にみえる、
「受け身」や「足捌き」、
「力みのない姿勢」や「臍下の一点」等を
繰り返し確認し行うことは、
身体に中心軸を刻むと同時に、
心に「静寂」という落ち着きを
築いています。
たとえば、
力んでしまった時には
基本の姿勢と
身体の重みを最下部に戻すことで、
心の動揺を静めます。
迷いが生じた時には
複雑なことを考えるのをやめ、
ゆっくりと
心と身体の使い方を再確認しながら、
基本動作に意識を集中させることで、
思考の渦から抜け出します。
この、
「基本に戻ることで得られる、一切の雑念のない状態」
こそが、
「心の静寂」です。
「心の静寂」は、
自分が最も困難な状況に陥った時、
いつでも立ち返り、
戻ることのできる、揺るぎない場所です。
稽古を重ねるごとに、
この静寂は深まり、
自分自身の
日常生活にも波及していきます。
技の優劣ではなく、
まず「心の静寂」という
戻る場所を忘れないこと。
それが、
豊かな人生を送るための
価値ある合氣道の修行ですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝