" 心を読み解く「間合い」"
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
寒露【かんろ】初候
七十二候
第四十九候 鴻雁来(こうがんきたる)
10月8日~10月12日頃。
北国からガンが群れをなして日本へ渡ってくる頃。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 こころ を よ み と く「ま あ い」 』
合氣道を稽古では、
「間合い」という言葉を
よく耳にします。
「間合い」とは、
単に相手との物理的な距離を
指すだけでなく、
心の距離、
呼吸のタイミング、
そして相手の動きや意図を
感じ取る能力(氣)、
これらすべてが含まれます。
今日は、
道場長としての私の視点から、
この奥深い
「間合い」についてお話しします。
"「遅れ」の正体 "
日々、
道場でお弟子さんたちの
動きを見ていると、
多くの人が
相手が動いてから
自分が動く傾向にあります。
これは、
たとえるなら、
目的地に向かう時に
ギリギリになってから
家を出るようなものです。
時間的な余裕がないため、
焦ってしまい、
結局遅れてしまう。
技も同じで、
相手の動きを見てから反応していては、
一歩遅れてしまいます。
結果として、
技をかけるのに無理が生じ、
つい、力に頼らざるを得なくなります。
合氣道では、
相手の力や氣に逆らわず、
それを活かすことが重要です。
そのためには、
この「遅れ」をなくす必要があります。
" 相手の「氣」を捉える "
では、
どうすればこの「遅れ」を
なくせるのでしょうか?
それは、
相手の「氣」が動いた瞬間に、
自分も動くことです。
相手の「氣」とは、
その人の意識や意図のこと。
相手が「動こう」と決めた
その一瞬、
まだ体が動き出す前、
その「氣配」を感じ取ることが重要です。
これは、
時間に余裕を持って
家を出るのと同じ感覚です。
目的地に遅れることなく、
心にもゆとりを持って
到着できますね。
合氣道も同様に、
相手の「氣」を捉えて
先んじて動くことで、
焦ることなく、スムーズに、
そしてゆとりを持って
技をかけることができます。
相手に遅れることなく、
自然と調和した動きが生まれます。
" 日常生活にも通じる「間合い」"
この「間合い」は、
稽古の中だけでなく、
私たちの
日常生活にも深く関わっています。
たとえば、
人と話すとき。
相手が言葉を発する前から、
その人の表情や声のトーンから、
次に何を言おうとしているのか、
どんな氣持ちでいるのかを
察しようとします。
これもまた、
無意識のうちに
相手の「氣」や「間合い」を
読み取っている行為です。
合氣道の稽古を通して
「間合い」を学び、
それが
日常生活での
人間関係を
円滑にする知恵へとつながるのです。
合氣道は、
まさに人生そのものである。
そう私は日々感じています。
道場に集う
みなさんも、
今日の稽古で、
いつもより少しでも
「間合い」を
意識してみてください。
何か新しい発見が
あるかもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝