" 人の氣づかないものを見つける力:日常と合氣道の稽古に活きる視点 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
清明【せいめい】末候
七十二候
第十五候 虹始見【にじはじめてあらわる】
4月14日~19日ごろ。
春が深くなるにつれ空氣が潤い、美しい虹がかかるころ。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 ひと の きづかない もの を みつける ちから。にちじょう と あいきどう の けいこ に いきる してん 』
ハンガリーの生化学者である
セント・ジェルジ・アルベルトは、
このような言葉を残しています。
「発見とは
人と同じものを見ながら、
人の氣づかないものを
見つけることである。」
木から落ちるリンゴを見て
万有引力の法則を見出した
ニュートンの逸話も、
まさに、これと同じでしょう。
誰もが当たり前のように
見ている現象の中にも、
常識や先入観にとらわれず
視点を変えることで、
世界を変えるような
大きな発見が潜んでいるのですね。
この観点は、
合氣道の稽古にも深く通じています。
道場では、まず師範の私が
お弟子さんの前で
技の見本(型)を見せます。
この時、
ただ全体の型だけを
漫然と眺める弟子と、
一方で
細かな足捌きや手の動き、
そして
師範の呼吸や
臍下の一点の使い方まで
見逃すまいと観察する者とでは、
得られる学びの
深さが全く違ってくるのです。
さらに、
技をかける際に
一人のお弟子さんを前に呼びます。
そのお弟子さんは
実際に師範の手を取り、
肩を掴んだりして技を体感します。
実はこの時、
師範の動きや
氣の方向や強さ等を
一番よく実感できるのは、
手を取ったその弟子自身なのです。
しかし、
ここでも違いが生まれます。
ただ呼ばれたから
前に出て、
手を取り投げられるだけの者と、
触れた瞬間の氣の伝わり方や
呼吸の合わせ方など、
一挙手一投足から
何かを掴み取ろうとする者。
前に呼ばれたら、ただでは帰らない。
一つでも
新たなことを学ぼうと、
学びに
貪欲になる姿勢を持っている者。
そのような
お弟子さんは必ず伸びていきます。
同じ体験をしながらも、
見えている世界はまるで異なるのです。
私はありがたいことに、
自身の師匠である
合氣道琴心館館長・琴地茂先生の受けを
数多く務めさせていただきました。
自ら受けを取らなければ
絶対に見えてこない、
技の深い淵があります。
琴地先生の手を取り、肩に触れ
投げられる中で、
私はその深淵を
全身で学ばせていただきました。
その尊い学びと
氣づきがあったからこそ、
今こうして
合氣道琴心館寺崎道場に集う
お弟子さんを
正しく導くことができるのです。
私たちは日常の中でも、
同じ景色を見ながら、
数多くの大切なものを
見落としているのかもしれません。
ただ周囲と同じように
眺めているだけでは、
真の氣づきは得られないものです。
いつもの見方や先入観を一度手放し、
ほんの少し視点を変えてみる。
その柔軟な見方を持つことこそが、
今まで氣づかなかった
新しい道を開く、
大きな鍵となるはずです。
今週もありがとうございました。
良い週末を。
――――――――――――――――――――――――――――
合氣道琴心館寺崎道場が
大切にしているのは、
ただ技の形をなぞることではありません。
人と同じ景色の中からも、
自ら進んで新たな氣づきを見つけ出そうとする。
その主体的な学びの姿勢を養うことです。
道場で培った「自ら氣づく力」は、
日常のあらゆる場面で道を切り拓く、
確かな指針となってくれるはずです。
自然の理や、
日々の稽古を通じた氣づきを、
この道場長ブログ
『ぼくらの合氣道』でも発信しております。
現代の暮らしに活かせる
健やかな生き方のヒントが
ここにあるかもしれません。
ぜひバックナンバーもご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝