2026-02-09 03:50:00

" 喝采の影にある「一憂」に、心を澄ませているか "

今朝目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

今週もよろしくお願いします。

 

 

 

本日は、二十四節氣

立春(りっしゅん)次候

 

七十二候

第ニ候 黄鴬睍睆(うぐいすなく)

2月9日~13日ごろ。

春告鳥(はるつげどり)とも呼ばれる

ウグイスが、春の到来を告げるように

山里で鳴き始めるころ。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 "

​『 ​​​かっさい の かげ に ある「いちゆう」に、こころ を すませて いる か 』

 

 

 

 

 

先の衆議院選挙。

 

 

街頭で候補者の演説に

耳を傾ける機会がありました。

 

 

​

候補者は、

自分の信じる正義を、本心を、

 

全身全霊で

聴衆に向けて熱弁していました。

 

 

 

その氣迫に呼応するように、

集まった大勢の支持者からは

 

「そのとおりだ!」と

大きな拍手が湧き起こる。

 

 

 

熱狂と一体感。

 

 

 

その場は、

強烈な「陽」のエネルギー (氣) に

満ちていました。

 

 

​

 

しかし、

ふと周囲を見渡した時です。

 

 

 

 

大勢が「一喜」するその隣で、

複雑な心境で

 

その話しを聞いている

人の姿が目に留まりました。

 

 

 

昨今、社会問題になっている

大声で叫びながら

 

演説の妨害をする輩とは

明らかに違う。

 

 

 

 

 

真剣にその候補者の話を聴いて、

 「それは少し違うのではないか」

 

 

言葉には出さずとも、

その表情、立ち姿からは、

 

周囲の熱狂とは異なる

「一憂」の氣配が漂っていました。

 

 

​

 

ごく少数かもしれない。

 

たった一人かもしれない。

 

 

 

 

でも、

その人が抱える違和感もまた、

 

その人にとっては

紛れもない真実なのです。

 

 

 

 

​場が熱狂に包まれた

拍手喝采の中で、

 

 

ふと空を見上げると、

 

 

 

 

「こういうことにも、

きちんと心を向けなさいよ」

 

 

 

 

そう、天地が

私に教えてくれたように感じました。

 

 

 

 

​

私たちが生きる

この世の中は「相対的」な世界です。

 

 

 

 

合氣道では一つの技で

 

入身(いりみ)と

転換(てんかん)という

 

二通りの投げ方を学びます。

 

 

 

それを

「表(おもて)」と「裏(うら)」と

呼ぶように、

 

物事には必ず両面があります。

 

 

 

 

強い光が当たれば、

必ず濃い影ができる。

 

 

プラスがあれば、

マイナスがある。

 

 

 

 

そのどちらか一方が

正しいのではなく、

 

日なたも日陰も、

どちらもが等しく「世界の真実」です。

 

 

 

​

 

どうしても私たちは、

自分に賛同してくれる人、

 

拍手を送ってくれる

「光」の側に心を奪われがちです。

 

 

 

 

けれど、

合氣道の求道者として、

あえて問いたい。

 

 

 

 

熱狂の中で

かき消されそうになる、

 

その小さな「一憂」に、

どれだけ寄り添うことができるだろうか。

 

 

 

​

それはとても難しいことです。

 

 

 

 

さはさりながら、

難しいからこそ、

 

その微かな氣配にも心を配れる

「心の余裕」が必要なのだと思います。

 

 

 

 

​大勢の拍手よりも、

一人の沈黙に耳を澄ませる。

 

 

 

 

そんな自分への戒めを、

選挙の喧騒と2月の冷たい風の中で、

強く感じた一週間でした。

 

 

 

 

​

道場での稽古も同じです。

 

 

 

 

投げと受け。

 

 

 

その目に見える

表層的なことだけでなく、

 

その奥に隠された

部分まで包み込めるような、

 

そんな『ぼくらの合氣道』を

共に探求していきたいものです。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝