" 真人の息は踵を以ってし、 衆人の息は喉を以ってす "
今朝も目覚めることが出来た。
ありがとう。
『しんじん の いき は かかと を もって し、 しゅうじん の いき は のど を もって す』
中国の思想家である
荘子によると、
どんなときも
冷静で公平な、
道理を悟った人のことを
「真人(しんじん)」と
呼ぶそうです。
今日のお題である、
" 真人の息は踵を以ってし、 衆人の息は喉を以ってす "とは
人々は常に呼吸しており、
その呼吸によって
「真人」を表現しています。
私たちは、
誰もが絶えず
息をしています。
一般人は
浅い呼吸を
喉元で行うため、
緊張したり
感情的になる
傾向がありますが、
真人は
かかとから
深く息を吸い、
頭まで氣をめぐらせ、
かかとから
静かに息を吐く。
このように
真人の呼吸は
極めて深い境地を
示すものとされています。
消極的な感情に
囚われた際には、
まず真人のように
深い呼吸をして
心を落ち着かせる
ことが重要ですが、
真人が
ここで説いていることは、
それだけではありません。
あなたは
そこに氣付いていますか?
「かかとから静かに吐く」
とは、
意識を身体の最下部に
置くということなのです。
意識を身体の最下部に
置くから、
心が静まるのです。
それを
「真のリラックス」
というのですね。
そこで
合氣道寺崎道場で行う
呼吸法が役に立つのです。
やり方は
とてもシンプルであり、
通常の呼吸の延長です。
まずはゆったりと
仙骨を起こして
座りましょう。
必ず吐くことから
始めます。
アイウエオの
「ア」の形に口を開け、
頭の先から
足の指先まで、
ゆっくりと少しずつ
吐いていきましょう。
吐ききったら、
口は開けたまま
少し上体が前傾します。
2~3秒の間、
口は開けたままです。
少し上体を
前傾させたまま、
口を閉じ
鼻から静かにゆっくりと
吸っていきます。
足先から少しずつ
上半身に上がっていき
肺に達しても、
そこで止めずに
首を通って
頭部の先まで
吸い込みましょう。
2~3秒の間、
静かに心を静めて、
また口から吐き出します。
初心者は
吸氣の際に上半身が
力みがちになるので、
短めの呼吸から
始めてみましょう。
身体の
全ての部分の重みを、
その最下部に置き、
正しく続ければ、
誰でも真人の説く、
究極の境地に
至ることが
できるのでありまする。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
道場長 拝