今日の一言 2025-09-30 (火)
道場長の一日一心 " 歴史の坂を上る、赤坂から南青山へ。乃木坂編 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
秋分【しゅうぶん】次候
七十二候
第四十七候 蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)
「蟄虫坏戸」は9月28日〜10月2日頃。
春から夏にかけて活発に活動していた
虫たちが、冬ごもりのために土の中へ潜る頃。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 れきし の さか を のぼ る、あかさか から みなみあおやま へ。のぎざか へん 』
" 乃木坂、歴史に学ぶ武士道魂 "
東京メトロ千代田線 乃木坂駅を降りると、
そこかしこに、
「乃木」の名を
冠する施設が目に留まります。
乃木神社、乃木會館、
旧乃木邸、乃木公園、乃木坂駅、
そして乃木坂。
これらは明治の軍人、
乃木希典(まれすけ)将軍に
由来するものですね。
夏期集中稽古の指導のため、
今夏、東京出張した際、
合氣道の稽古場である
南青山スタジオ教室に向かう道すがら、
この坂を通るたびに、
私は胸が熱くなるのを感じます。
かつてこの場所にあった、
旧乃木邸、馬小屋は
現在は港区により管理されています。
そして、
坂そのものも、
乃木大将の名がつけられる前は
別の名前で呼ばれていたと伝えられています。
" 幽霊坂、なだれ坂、そして乃木坂へ "
現在の乃木坂は、
江戸時代には
「行合坂(ゆきあいざか)」と
呼ばれていたそうです。
これは、
現在の港区六本木周辺の旧町名である
今井町と竜土町へ向かう道が
この坂の上で合流することに由来するそうです。
また、
付近が窪地で
じめじめしていたことから「幽霊坂」、
坂の形状から
「なだれ坂」とも呼ばれたと伝えられています。
大正元年(1912年)
乃木将軍の葬儀と同時に、
それまで呼ばれていた
「幽霊坂」という名は廃され、
「乃木坂」に改められました。
" 合氣道と乃木将軍の精神 "
この日は、
赤坂からこの乃木坂を上り、
乃木神社に参拝してから
南青山にある稽古場へ向かいました。
乃木希典将軍は、
武士道精神を重んじた人物として
知られています。
明治天皇に殉じる形で
妻とともに自決した乃木大将の生涯は、
現代においても賛否両論ありますが、
私は乃木大将が貫いた
「信念」と「忠義」に深い感銘を受けます。
合氣道もまた、
ただ技を学ぶだけではありません。
稽古を通じて、
礼節を重んじ、心身を鍛錬し、
ぶれない自分軸を築くことを目指しています。
それは、
乃木将軍が体現した
武士道精神と
通じるものがあるのではないでしょうか。
今夏に限らず、
東京出張の際は
南青山にある稽古場に向かう道中、
この乃木坂の長い坂道を上りながら、
私はいつも自身の「道」を問い直します。
技術の向上だけでなく、
人間としての成長を求め、
常に
「一日の終わりには、今日という日をどう生き抜いたか」を振り返る。
江戸時代から続く歴史の坂を上り、
先人たちの魂に触れることで、
この日もまた、
新たな氣づきと学びを得ることができました。
そして、
私たちの
江戸時代から続く由緒ある坂道巡りは
まだまだ続きます。
過去の坂巡りのエントリーはコチラから
↓↓↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝