今日の一言 2026-06-11 (木)

道場長の一日一心 " ​​【自然の理】命を繋ぐ蛍の無数の光とバリ島ウブドの追憶 "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

芒種【ぼうしゅ】次候

 

七十二候

第二十六候  腐草為蛍 (くされたるくさほたるとなる)

6月10日~15日ごろ。

野原では蒸れて、腐りかけた草の中から蛍が舞い飛び始めるころ。

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 "

『 ​​【しぜん の ことわり】いのち を つなぐ ほたる の むすう の ひかり と ばりとう うぶど の ついおく 』

 

 

 

七十二候

" 蛍が舞い飛び始めるころ " に

ちなんで、

 

 

​私がまだ幼かったころ、

昭和の高度経済成長期の

神戸の街。

 

 

そんな都会でも、

身近な水辺に

蛍が飛んでおりました。

 

 

 

夜の帳が下りると

柔らかな光を放ちながら、

宙を舞う。

 

 

 

その姿を

今でも鮮明に憶えております。

 

 

 

 

​蛍と申しますと、

私には

忘れられない光景がございます。

 

 

 

 

 

1980年(昭和55年)からの

約十数年間、

 

年に一、二度ほど、計十八回

インドネシアのバリ島へ渡っておりました。

 

 

 

​現地のあたたかな空氣。

 

そして、

どこからともなく漂う、

グダンガラムの独特な香り。

 

これはクローブという

丁子(ちょうじ)を混ぜた、

インドネシア特有のタバコのこと。

 

火をつけるとパチパチと音が鳴り、

甘くスパイシーなその香りは

当時のバリを象徴するものでした。

 

 

美味しい食事。

 

 

微笑みあふれるバリの人々。

 

 

そして何より、

人が少なく素晴らしい波で、

サーフィンができたからです。

 

 

 

中でも

私のお氣に入りだったのが、

 

山間部に位置する

「ウブド」という村でした。

 

 

 

ウブドは

銀細工などが有名で、

芸術と自然が融合した静かな村でした。

 

 

 

世界中から集まる

画家などのアーティストが、

 

「ロスメン」と呼ばれる安宿に

ひっそりと滞在する。

 

 

 

そして、

のんびりと絵を描いている姿が

とても印象的でありました。

 

 

 

 

当時のウブドには

まだ電氣が十分に普及しておらず、

 

夜になれば、

オイルランプの灯りが頼りの生活でした。

 

 

 

 

​その村の中心部、

私にはとっておきの場所がありました。

 

 

 

 

「カフェ・ロータス」

その名の通り、

見渡す限りの大きな池に

見事な蓮の花が咲き誇るお店です。

 

 

 

 

​日が落ち

深い深い闇が訪れますと、

 

そこは、

まったくの

別世界へと変貌いたします。

 

 

大きな池の水面すれすれ、

そして、

周囲の鬱蒼とした木々の合間から、

 

一つ、

また一つと、

淡い黄緑色の光が灯り始めるのです。

 

 

 

やがてそれは、

数え切れないほどの

無数の光の舞いとなります。

 

 

 

 

視界を完全に

埋め尽くすほどの大量の蛍。

 

 

 

あちらで明滅し、

こちらで緩やかな軌跡を描き

 

漆黒の池全体が

光の海に包まれるのです。

 

 

 

 

​それは、

まるで満天の星空が

 

そのまま地上に

零れ(こぼれ)落ちてきたかのようでした。

 

 

 

息を呑むほどの圧巻の光景。

 

 

 

ただただ、

その生命の美しさに圧倒され、

 

時の経つのも忘れて

深く見入っておりました。

 

 

 

あれから約五十年。

 

 

ネットで検索すれば、

老舗「カフェ・ロータス」は

今でも営業しているそうです。

 

 

 

 

しかし、

私が最後に訪れた

 

2000年ごろのウブドには、

もう昔の面影はありませんでした。

 

 

 

大型バスが行き交い

クラクションの騒音が

絶え間なく鳴りやまない、

 

すっかり観光地化された街へと

姿を変えていたのです。

 

 

 

 

あの時、

命を輝かせていた蛍たちの子孫は

今も、生きていけるのでしょうか。

 

 

 

人里離れた静かな地で、

今も命を輝かせていることを

願うばかりです。

 

 

 

 

​蛍という生き物は

成虫になってからは

何も食べないそうです。

 

 

 

葉に降りた

夜露などの水分をとるのみです。

 

 

 

 

その命は、

わずか三日から

長くとも十日ほどと言われております。

 

 

 

 

​そのごく限られた時間の中で、

彼らが光を放ち

夜空を飛び回るのは、

 

子孫を残すための

大切な求愛行動なのですね。

 

 

 

 

​自らの短い

命の炎を燃やし尽くすように光り、

次の世代へと命を繋いでいく。

 

 

 

 

大自然の理(ことわり)に身を委ね、

ただ純粋に

今を生きる姿に

 

私たちは

深く考えさせられるものがあります。

 

 

 

 

​情報と喧騒に溢れる

現代社会に生きる私たちではありますが、

 

時には、

自分自身の命の輝きを

 

静かに見つめ直す時間も

必要なのではないでしょうか。

 

 

 

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​合氣道琴心館寺崎道場が

大切にしているのは、

ただ技を極めることではありません。

 

日々の生活に活きる

「心と身体の調和」をはかり、

 

蛍が暗闇に放つ

儚くも力強い光のように、

 

「周囲の人の心に灯火を灯す」生き方を

ともに探究していくことです。

 

 

そして命を尊び、

自然と和合する姿勢を

日々の暮らしの中で「率先躬行」していくこと。

 

 

自然の理や、

日々の稽古を通じた氣づきを

この道場長ブログ

『ぼくらの合氣道』でも発信しております。

 

 

より健やかな生き方、

良好な対人関係の築き方など

 

現代の暮らしに活かすヒントが

ここにあるかもしれません。

 

ぜひバックナンバーもご覧ください。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝