今日の一言 2026-02-09 (月)

道場長の一日一心 " ​喝采の影にある「一憂」に、心を澄ませているか "

今朝目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

今週もよろしくお願いします。

 

 

 

本日は、二十四節氣

立春(りっしゅん)次候

 

七十二候

第ニ候 黄鴬睍睆(うぐいすなく)

2月9日~13日ごろ。

春告鳥(はるつげどり)とも呼ばれる

ウグイスが、春の到来を告げるように

山里で鳴き始めるころ。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 "

​『 ​​​かっさい の かげ に ある「いちゆう」に、こころ を すませて いる か 』

 

 

 

 

 

先の衆議院選挙。

 

 

街頭で候補者の演説に

耳を傾ける機会がありました。

 

 

候補者は、

自分の信じる正義を、本心を、

 

全身全霊で

聴衆に向けて熱弁していました。

 

 

 

その氣迫に呼応するように、

集まった大勢の支持者からは

 

「そのとおりだ!」と

大きな拍手が湧き起こる。

 

 

 

熱狂と一体感。

 

 

 

その場は、

強烈な「陽」のエネルギー (氣) に

満ちていました。

 

 

 

しかし、

ふと周囲を見渡した時です。

 

 

 

 

大勢が「一喜」するその隣で、

複雑な心境で

 

その話しを聞いている

人の姿が目に留まりました。

 

 

 

昨今、社会問題になっている

大声で叫びながら

 

演説の妨害をする輩とは

明らかに違う。

 

 

 

 

 

真剣にその候補者の話を聴いて、

 「それは少し違うのではないか」

 

 

言葉には出さずとも、

その表情、立ち姿からは、

 

周囲の熱狂とは異なる

「一憂」の氣配が漂っていました。

 

 

 

ごく少数かもしれない。

 

たった一人かもしれない。

 

 

 

 

でも、

その人が抱える違和感もまた、

 

その人にとっては

紛れもない真実なのです。

 

 

 

 

​場が熱狂に包まれた

拍手喝采の中で、

 

 

ふと空を見上げると、

 

 

 

 

「こういうことにも、

きちんと心を向けなさいよ」

 

 

 

 

そう、天地が

私に教えてくれたように感じました。

 

 

 

 

私たちが生きる

この世の中は「相対的」な世界です。

 

 

 

 

合氣道では一つの技で

 

入身(いりみ)と

転換(てんかん)という

 

二通りの投げ方を学びます。

 

 

 

それを

「表(おもて)」と「裏(うら)」と

呼ぶように、

 

物事には必ず両面があります。

 

 

 

 

強い光が当たれば、

必ず濃い影ができる。

 

 

プラスがあれば、

マイナスがある。

 

 

 

 

そのどちらか一方が

正しいのではなく、

 

日なたも日陰も、

どちらもが等しく「世界の真実」です。

 

 

 

 

どうしても私たちは、

自分に賛同してくれる人、

 

拍手を送ってくれる

「光」の側に心を奪われがちです。

 

 

 

 

けれど、

合氣道の求道者として、

あえて問いたい。

 

 

 

 

熱狂の中で

かき消されそうになる、

 

その小さな「一憂」に、

どれだけ寄り添うことができるだろうか。

 

 

 

それはとても難しいことです。

 

 

 

 

さはさりながら、

難しいからこそ、

 

その微かな氣配にも心を配れる

「心の余裕」が必要なのだと思います。

 

 

 

 

​大勢の拍手よりも、

一人の沈黙に耳を澄ませる。

 

 

 

 

そんな自分への戒めを、

選挙の喧騒と2月の冷たい風の中で、

強く感じた一週間でした。

 

 

 

 

道場での稽古も同じです。

 

 

 

 

投げと受け。

 

 

 

その目に見える

表層的なことだけでなく、

 

その奥に隠された

部分まで包み込めるような、

 

そんな『ぼくらの合氣道』を

共に探求していきたいものです。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝