今日の一言 2025-11-27 (木)

道場長の一日一心 " 【感動】100日墓参りで私が見た「命の移ろい」 "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

小雪【しょうせつ】次候

 

七十二候

第五十九候 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)

11月27日~12月1日ごろ。

「朔風(さくふう)」とは北風のことで、冷たい北風(木枯らし)が吹き、木の葉をすっかり払い落としてしまうころ。

 

 

 

 

 

今日の " 道場長の一日一心 " 

『 【かんどう】ひゃくにち はか まい り で わたし が み た「いのち の うつろい」 』

 

 

 

 

 

" 試練の旅路:酷暑の中で始まった百日 "

 

 

 

 

前のエントリー

一つ前のエントリーからの続きになります。

 

8月17日。

世間がお盆休みを終え、

日常に戻り始めた頃、

 

私は東京出張から神戸に帰った翌日から

「百日墓参り」を始めました。

 

 

 

一日も欠かさず、

毎日続けて百日間墓参りをする

この旅の始まりは、試練の連続でした。

 

 

 

​前半は、

突然家族に降りかかった

深刻な事件と

混乱への対応に追われる日々。

 

 

 

そして

終わりかけには、

 

あることがきっかけで

私自身の

存在意義を揺るがすほどの

深い心の傷を負うことになりました。

 

 

 

まさに、

人生の谷間に

立たされたような100日間。

 

 

 

 

しかし、

この困難な旅路を振り返ると

悪いことばかりではなく、

 

心に残る

大きな感動と深い氣づきがありました。

 

 

 

 

それは、

毎日お参りした

 

墓園の景色が教えてくれた、

「命の移ろい」です。

 

 

 

 

 

" 蝉時雨から紅葉まで、毎日変わる景色。困難の中で色づいた100日の日々 "

 

 

 

 

 

墓園のある山々は、

8月半ばの時点では鮮やかな緑一色でした。

 

 

 

酷暑の音(8月)

突き刺さるような日差しの中、

ミーンミーンと鳴くアブラゼミや、

シャーシャーとけたたましいクマゼミの

「蝉時雨(せみしぐれ)」が毎日のお供でした。

 

 

その熱氣と騒がしさこそが、

当時の私の

心の混乱を表しているようでした。

 

 

秋の訪れ(9月)

まだまだ酷暑が残る9月ですが、

やがて、

力強い蝉の鳴き声は

ツクツクボウシやヒグラシへと静かに変わり、

 

氣づけば日陰の草むらからは、

コオロギやスズムシの

控えめで美しい音色が聞こえ始めました。

 

この頃、

私の家族に降りかかった混乱も

一応の収束を迎え、

心のなかに静けさが戻りつつありました。

 

 

 

色づく山(10月〜11月)

そして、

いよいよ山の緑が少しずつ色づき始めます。

 

毎日見ているからこそ氣づける、

その微細な変化。

 

夕陽を背景に黄金に輝くイチョウ、

真っ青な空に燦然と輝く

赤茶色に染まる雄大なメタセコイア、

真っ赤に燃える紅葉の樹木。

 

そのコントラストは圧巻でした。

 

 

 

​私にとって、

これほどまでに季節の移ろいを毎日、

 

ゆっくりと、

少しずつ眺める経験は初めてのことでした。

 

 

 

 

 

" 自然が教える「時」と「受け入れ」"

 

 

 

 

 

100日間、

同じ場所へ通い続けることで、

私は大自然から多くを学びました。

 

 

 

​大自然は、

酷暑や嵐といった

「困難」を乗り越えたからこそ、

 

あんなにも

「見事な色」を世界に見せてくれるのです。

 

 

 

そして、

どんなに美しい紅葉も、

やがては葉を落とし、雪の季節を迎えます。

 

 

 

これは、

人生の試練と同じではないでしょうか。

 

 

 

何の前触れもなく

突然のように、

 

私に降りかかった

大きな危機や心の傷も、

 

その時期にはあまりに辛く、

不条理に感じました。

 

 

 

まだ死んではいないので、

「輪廻転生」があるのか?ないのか?

それは分かりませんが、

 

もし、あるとするなら

「もう二度と人間には生まれたくない」

 

「人間って一体、何なんだ?」

 

詐欺や背信の中で生きていたら、

人間なんて信用できなくなる。

 

 

そんなことも思いました。

 

 

 

 

しかし、

それら詐欺や背信行為も

 

 

もしかすると、

 

「師範として、人間として、さらに大きく飛躍するために必要な、心の葉が色づく前の試練」

 

だったのかもしれません。

 

 

 

「受け入れ、耐え、そして時が来れば、必ず景色は変わる」

 

 

今はそう信じて、

前を向いて歩いていこう。

 

 

 

この100日間、

自然が私に教えてくれたのは、

まさにこの「道の理」でした。

 

 

 

 

そして、

その美しい紅葉の景色は、

 

困難な時期を乗り越えるための、

 

ご先祖様からの

「よく続けたな」という

 

静かな励ましと

ご褒美のように感じられたのです。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝