今日の一言 2025-09-11 (木)
道場長の一日一心 " 知識を「経験」で磨く思考法 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
白露【はくろ】初候
七十二候
第四十三候 草露白(くさのつゆしろし)
「草露白」は9月7日~11日頃。
二十四節氣は「白露」へと移りました。
日中の暑さは変わらず厳しいですが、朝夕は少し涼しくなってきました。
「草露白」は草に降りた露が白く輝いて見える頃。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 ちしき を「けいけん」で みが く しこう ほう 』
人間は、あらゆる所で
知り得た知識を
そのまま
他人にアウトプットするだけでは、
本当の意味での「知識を得た」
ことにはならないと、
私は思うのです。
したがって、
その知識を経験や見聞を通して
深く検証することで、
単なる知識や情報が
自分だけの
「本当の知恵」へと昇華されます。
" 読書は「知恵の木」を育てる時間 "
私は合氣道師範を拝命してから、
ありがたいことに
日々の稽古や指導に加えて、
さまざまな素晴らしい書籍と出会い、
それを読む機会、ご縁に恵まれています。
ジャンルは
哲学書、歴史書、ビジネス書、
政治経済、安全保障、小説など
多岐にわたります。
書籍から得られる知識は、
先人の知恵や思想が凝縮された宝物です。
しかし、
ただ読むだけで「はい、わかった」と
頭に入れるだけでは、
本当の意味で
自分の知恵や力にはなりません。
私たち人間は、
外部から取り入れた情報を、
そのまま出力するだけでは、
単なる「情報の伝達者」でしかないと、
私は思うのです。
では、
どうすればその知識を
自分自身のものにできるのでしょうか。
私は、
それが「経験」と「見聞」による
検証 だと考えています。
たとえば、
ビジネス書で学んだ
コミュニケーション術を、
道場でお弟子さんや
保護者の方々との対話で試してみる。
あるいは、
小説で描かれる人間の心の機微を、
指導中に感じた感情と
照らし合わせて深く考察する。
こうした実践と考察を通じて、
知識は単なる活字ではなく、
心身を通じて得た「知恵」
いわゆる自分の「血」となり「骨」へと
変わっていくのです。
このプロセスを、
自分の中に「思想の大樹」を
育てることに例えたら、
読書で得た新しい知識は、
その大樹につける
新しい葉っぱのようなものです。
ただ闇雲に適当に
葉をつけるのではなく、
「この葉は、この枝につけてみよう。
すでに生えているあの葉と並べて、
どう見えるか試してみよう」と、
意識的に配置する。
そうすることで、
大樹はより強固になり、
どこに何があるのかを
自分がしっかり把握できるようになります。
必要なときに、必要な知恵を
すっと引き出すことができるのは、
日頃から
こうした整理を意識しているからです。
単に知識を詰め込むだけでなく、
それを自分の血肉とすることで、
初めて人間は
真の賢者 になれるのではないでしょうか。
決して、
私が「真の賢者」だ
などと言っているのではありません。
私はまだまだ未熟者であり、
発展途上にある身です。
さはさりながら、
「真の賢者」を目指す一人の合氣道家です。
皆さんは、
日々取り入れている知識を
どのように育てていきますか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝