今日の一言 2025-07-10 (木)
道場長の一日一心 " 逆境こそ「ここからが出発点」 だ "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
小暑【しょうしょ】初候
七十二候
第三十一候 温風至【あつかぜいたる】
二十四節氣は「夏至」から「小暑」へと移りました。
「温風至」は7月7日~11日ころにあたります。
今年はもう既に猛暑ですが、
暦の上ではその名の通り、氣温が上昇し、
夏の暑さが本格的に感じられるようになる頃です。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 ぎゃっきょう こそ「ここ から が しゅっぱつてん」 だ 』
誰の人生にも必ず訪れる「悪い時期」というもの。
それをどう捉えるか?
誰もが順風満帆な
人生を送りたいと願うものです。
しかし、
現実には困難や挫折、予期せぬ出来事が
私たちの前に立ちはだかることがあります。
仕事がうまくいかない、
人間関係に悩む、
体調を崩すなど…。
まさに
「八方塞がり」と感じるような状況に
陥ることもあります。
そんな時、
人はつい「悲観的」になり、
「自暴自棄」になってしまいがちです。
しかし、
合氣道の稽古を通して私が深く学んだのは、
" 逆境こそが新たな成長の出発点となる "
ということです。
" 逆境を「転機」と捉える心の合氣道 "
合氣道の技は一つに、
相手の氣を察知し、その氣を尊重して
自らの有利な状況を作り出すことにあります。
これは、
人生における「困難」も同じです。
降りかかってきた問題を
受け入れ、受け止め、
ただ打ちひしがれるのではなく、
その状況を冷静に「心を静めて」分析し、
いかに「転機」へと転じさせるかを
考えることが重要なのです。
* 感情に流されない「心の中心」を持つ
困難な状況に直面すると、
不安や焦り、怒りといった
感情に支配されやすくなります。
しかし、
感情に流されるままでは、
冷静な判断はできません。
合氣道や呼吸法の稽古で
「臍下の一点に心を静める」
いわゆる「心の中心」を意識するように、
困難な時こそ、
自分の「心の中心」に立ち返り、
感情の波に飲まれないように努めましょう。
* 視点を変える「受身」の精神
合氣道には「受身」という稽古があります。
これは、相手に投げられても、
自分の身を守り、
「次の動きへと繋げるため」の
大切な訓練です。
人生の悪い時期もまた、
ある意味で大きな「受身」なのです。
この経験から何を学び、
次の一歩にどう活かすかを考えることで、
自らを成長させる「機会」とすることができるのです。
* 「ここからが出発点」と頭を切り換える
そして、
最も大切なのは
「ここからが出発点」と強く心に刻むことです。
たとえ今がどん底だと感じても、
それは終わりではなく、
新しい始まりのための
「準備期間」だと捉え直すのです。
この視点の「転換」こそが、
私たちを「自暴自棄」から救い出し、
前向きな行動へと駆り立てる
原動力となります。
" 稽古は人生、人生は稽古 "
道場での稽古は、まさに人生そのものです。
うまくいかない技に何度も挑戦し、
時には失敗を繰り返します。
それでも諦めずに稽古を続けることで、
やがてできるようになる喜びを知ります。
このプロセスは、
人生の困難を乗り越える「過程」と
何ら変わりありません。
決して自暴自棄にならず、
「今が一番底だ。あとは上がるだけだ」
という強い氣持ちを持つこと。
そして、
その状況から何を学び、
どう行動するかを考え続けること。
そう言う私にも
「悪い時期」が30代〜40代あたりまでありました。
何をしてもうまくいかない。
人は皆、離れていきました。
「この世に神も仏もない」
「人に心なんてものはない」…。
そんなふうにずっと考えていました。
10年間もの間です。
50歳で合氣道に出会い、
「心が身体を動かす」ということを学びました。
「心が身体を動かす」のですから、
それはその当時、
心がそんなふうに考えていれば、
それはそうなりますよね。
良いように事が運ぶわけがなかったのです。
全ては自分の心の持ちよう次第だったのです。
毎日、毎日、
合氣道がそれを私に教えてくれました。
悪い時期というものは、
私たちを強くし、
より深く成長させるための貴重な
「稽古」の機会です。
合氣道を通じて
培われる「精神力」と「心構え」が、
みなさんの人生における
「困難を乗り越える」
一助となることを心から願っています。
合掌。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝