今日の一言 2025-07-04 (金) ~ 2025-07-06 (日)
道場長の一日一心 " 終を慎むこと始の如く "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
夏至【げし】末候
七十二候
第三十候 半夏生【はんげしょうず】
「夏至」は末候へと移りました。「半夏生」は7月1日~6日ころにあたります。
「半夏(はんげ)」という薬草が生え始める頃のことで、この頃までに田植えを終える目安とされてきました。
今日の道場長の一日一心
『 おわ り を つつし む こと はじ め の ごと く 』
" 終わりを「慎む」ことが、成功への道を開く "
合氣道師範として、
日々の生活、生き方、
稽古や道場運営に携わる中で、
また、
時に " 氣の抜けた弟子 " の
立ち居振る舞いや言動に触れるたびに、
いつも心に留めている言葉があります。
それは、
老子のこの言葉です。
「終を慎むこと始の如くなれば、事を敗ることなし」。
おわりをつつしむことはじめのごとくなれば、ことをやぶることなし。
物事の終わりを、
まるで始めたばかりのように
細心の注意を払って行うなら、
まず失敗することはない、という意味です。
この言葉は、
私たちの日常や仕事にも
深く通じることではないでしょうか。
嫌々、始めることは論外ですが、
自分の意思で、何かを始める時、
私たちは皆、誰もが
良い緊張感と情熱に満ち溢れています。
新しい挑戦への期待や成功への強い意志。
しかし、
時間が経つにつれ、
その熱意は徐々に薄れ、
慣れからくる油断や疲労によって、
つい氣が緩んでしまう。
老子は、
「人のすることを見ていると、とかく完成間近になって失敗することが多い。
終わりを心を引き締めてすること始めのようであるなら、失敗で終わることはない」と、
戒めています。
本当にその通りで、
私たちは、
九分九厘まで
成功や完成に近づきながらも、
最後の肝心な局面で
「終わりを慎むこと」ができずに、
すべてを台無しにしてしまう経験が
少なからずあるのではないでしょうか。
始めた物事が軌道に乗り、
" あと一歩 " というところで氣を緩め、
そのままフェードアウトしてしまう。
それは、
これまでの努力を自ら、壊し、
手放してしまうようなものです。
"「終わり」を大切にするための心構え "
では、
この「終わりを慎む」という教えを、
私たちはどのように
実践していけば良いのでしょうか。
* 初心を忘れない
始めたときの情熱や目標を常に意識し、
振り返る時間を持つことが大切です。
* 集中力を維持する
終わりが近づくほど、
細部への注意を払い、
集中力を高める努力が必要です。
* 「氣」を切らない
いつも「氣が出ている」から
次のステップにもスムーズに進めます。
* 手放す勇氣を持つ
状況に応じて、
不必要なものや関係性から
決別する決断も一つの「終わりを慎む」
行為であると思います。
合氣道の稽古においても、
この「終わりを慎む」という
意識は非常に重要です。
たとえば、
一つの技を習得する際、
最初は基本動作を丁寧に学びます。
そして、
技の形が整ってきた時こそ、
最後の極めや残心(技の後の心構え)まで
氣を抜かずに集中する。
それを繰り返し稽古することが、
真の習得に繋がります。
あなたの現在進行中の
「九分九厘」のプロジェクト、
今一度、「終わり」を意識して
取り組み直してみませんか?
一度きりのあなただけの人生です。
最後まで精一杯やり遂げましょう。
今週もありがとうございました。
よい週末を。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝