今日の一言 2025-04-24 (木)
道場長の一日一心 " 身のこなし、静かに美しく。合氣道から学ぶ所作の極意 "
今朝も目覚めることができた、
ありがとう。
本日は、
二十四節氣 穀雨 (こくう) ・初候
七十二候
葭始生 あしはじめてしょうず
第十六候
二十四節氣は「清明」から「穀雨」へと移りました。
「葭始生」は4月19日~24日ごろに相当します。
水辺の葦(あし)が芽を吹き始める頃です。
葭は、「葦 」とも書き、軽く丈夫で葦簀 (よしず) などに利用されます。
今日のお題
『 み の こなし、しずか に うつしく。あいきどう から まなぶ しょさ の ごくい 』
たとえば、
ドアを開け閉めしたり、
椅子を動かしたり、
食事中にナイフやフォークを使ったり。
そんな普段の動きの中で、
できるだけ音を立てないようにしてみる。
そうすると、
自然と動きが美しく雅やかで、
不思議と丁寧にも見えてくるんです。
私が合氣道を始めた頃、
袴を履いた有段者の日本女子が取る
前受身と後ろ受身の、
まるで布が落ちるような
「パサッ」という音しかしない静けさに、
強い感動と衝撃を受けました。
激しい動きのはずなのに、
それを感じさせず、無駄な音は一切しない。
その洗練された動きは、
まさに日本の武道の奥ゆかしさを
体現しているようでした。
合氣道の技から
学ぶことはたくさんあります。
物を扱うときは、
できるだけ自分の身体の近くで動かすと、
その物と一体化になる。
そして、
物を置くときは、
そっと、
別れを惜しむかのような氣持ちで。
それが合氣道では技の直後に表れます。
それを「 残心 」といいます。
「 残心 」とは
心をあとに残すと書きますから、
心残りや未練という意味もありますが、
武道的にはそうではありません。
合氣道では一つの動作を終えた後でも
氣を緩めず、
次の動作に心身の備えを怠らない
という教えとして使われます。
また、
軽い物でも油断せずに、
重い物を持つ時は
身体が傾いてはみっともないです。
腕力に頼って腕で持つのではなく、
身体の正中線、
つまり、「 臍下の一点 」で持ちます。
そうすれば、
身体全体で物を持てるようになります。
重い物ほど
軽く持っているように見せるのです。
音を立てない動きを日常生活に取り入れ、
それを実践すると、
見た目も自然と優雅になります。
合氣道の受身のように、
静けさの中に宿る力強さと美しさを、
是非、日々の所作に取り入れてみましょう。
毎日のちょっとした心がけで、
あなたの動きはもっと素敵になりますよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝