今日の一言 2026-10-19 (月)
道場長の今朝の言の葉 " ささやかな声に和し、今を生きる "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
今週もよろしくお願いします。
本日は二十四節氣
寒露【かんろ】末候
七十二候
第五十一候 蟋蟀在戸【きりぎりすとにあり】
十月十八日~二十二日ごろ
キリギリスが戸口で鳴くころ。
本日の道場長の 一日一心
『夜闇の道で出会った、小さな命たちが奏でる一期一会の調べ」』
長月の末の金曜日。
この日は合氣道の教室も
コベカツの指導もなく、
久しぶりに訪れた休日でございました。
ずっと前から
この日にはここへ行こうと
心に決めていた場所がございました。
神戸市北区、
アウトレットのほど近くにある温泉処です。
自宅からは一般道をのんびりと走り、
一時間半ほどかかります。
しかし、
それだけの時間をかけても
足を運ぶ価値のある
素晴らしい湯浴みの場でございます。
お昼どきに到着し、
秋の陽が西へ傾き
辺りがすっかり薄暗くなるまで
豊かに湧き出る湯に身を委ね、
心身の澱(おり)を静かに洗い流す。
そのような、至福の時を過ごしました。
帰路につくころには、
すっかり日が落ちておりました。
街灯もまばらな
山あいの田舎道を車で走らせます。
車内ではSpotifyで
お氣に入りの音楽を流しておりましたが、
ふと、
それをかき消すほどの
力強い響きに氣づきました。
窓の外から聞こえてくる
秋の虫たちの声でございます。
私は流れていた音楽を止め、
車の窓をすべて全開にいたしました。
途端に暗闇の底から
湧き上がるような、
虫たちの壮大な大合唱に
すっぽりと包み込まれました。
漆黒の夜の帳のなかを
ただただ、
その音色に浸りながら走ります。
Spotifyの音楽ならば、
いつでも聴くことができます。
しかし、
この小さな命たちが織りなす
一期一会の美しい調べは、
今、この瞬間にしか
味わうことのできない
かけがえのない響きなのでございます。
あれから、一ヶ月、
季節はさらに深まり
現在は七十二候の
「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」の
時期を迎えました。
いよいよ、
晩秋の深い風情が
漂い始めるころでございます。
この「蟋蟀」という漢字、
現代ではコオロギと読みますが、
古の日本では、
コオロギのことを
「キリギリス」と呼んでいたのだそうです。
はるか昔、
万葉集が編まれた時代から
私たちの祖先は
秋の野原へと足を運び、
涼やかな虫の音に
じっと耳を傾ける「虫聞き」という、
風雅な愉しみを持っておりました。
9月の夜道で包み込まれた
あの力強い大合唱。
広い野原で元氣に
鳴き声を響かせていた虫たちも、
日に日に
冷え込みが厳しくなるにつれて、
少しでも温かい場所や
人の暮らすほのかな明かりを求めて、
私たちの家の軒先や、
戸口のすぐ近くまで身を寄せてまいります。
夜が更け、
寒さが深まるほどに
そのかすかな鳴き声は
どこか物寂しく、
か細いものに変わっていきます。
それはまるで、
迫りくる己の最期の時を
静かに受け入れながら、
残された命の限りを尽くして、
美しい調べを奏でているかのようです。
そのか弱くも透き通った音色に
そっと耳を澄ませておりますと、
どんな小さな命にも、
懸命に生き抜く
氣高い輝きがあることに氣づかされますね。
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合氣道琴心館寺崎道場は
ただ技を習得する場ではございませぬ。
私たちが大切にしているのは、
巡りゆく季節の微かな音色に耳を澄ませ、
限りある命の尊さを
静かに慈しむことでございます。
足元にある小さな命の営みから、
自然の理(ことわり)を
皆様とともに探究していく所存です。
日々の生活に活きる氣づきを
この道場長ブログ
『ぼくらの合氣道』でも発信しております。
心穏やかに日々を歩むヒントが
ここにあるかもしれません。
ぜひバックナンバーもご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝