今日の一言 2025-11-14 (金) ~ 2025-11-16 (日)
道場長の一日一心 " 「烏合の衆」にしないために、「全体」を創る長の役割 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
立冬【りっとう】次候
七十二候
第五十六候 地始凍 (ちはじめてこおる)
11月12日~16日ごろ。
寒さで大地が凍り始めるころ。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 「うごう の しゅう」に しな い ため に 、「ぜんたい」を つく る ちょう の やくわり 』
私は東京出張、
その他の出張も
現地での宿泊は
全て " アパホテル " を利用しています。
それは単に
快適で綺麗で
立地が良いから、
それだけではなく
その経営理念が素晴らしいことにあります。
アパホテル創業者の
元谷外志雄 (もとや としお) 氏の
座右の銘に
「全体の中に部分があり、部分を集めても全体とはならない」
という言葉があります。
この言葉は、
企業や組織の経営者にとって
深く響くものです。
僭越ではありますが、
合氣道琴心館寺崎道場を主宰する
不肖私にとっても、
まさに的を射た言葉だと感じています。
" 「烏合の衆」と化した軍はまとまらず分裂する "
元谷氏は、
「部隊長をいくら集めても、
全体を俯瞰(ふかん)して
全軍を指揮する指揮官が最も大事である。
その部隊長に
的確に指示・命令を出さなければ、
その軍は烏合の集に等しい」
とも述べられています。
「烏合の衆(うごうのしゅう)」とは、
カラスの集団のように
規律や統制がまったくない、
ただ寄り集まっただけの
集団を指す言葉です。
これは企業経営における
「社長の役割」を端的に
表していますが、
私たち
合氣道道場の主宰者にも
まったく同じことが言えると思います。
たとえば、
優秀な指導者が多数いたとしても、
それぞれが
自分のやり方で指導するだけでは、
道場全体の
理念や技術が統一されず、
かえって
混乱を招くことがあります。
個々の
稽古、指導は充実していても、
全体として見たときに、
一貫性のない
「烏合の衆」となってしまうのです。
" 全体像を共有し、次世代へつなぐ "
合氣道琴心館寺崎道場では、
この「全体」を大切にするために、
月に2回、
オンラインで各教室の指導者と
情報や意見交換を行い、
春・夏・冬に
指導者育成練成集中稽古を
年3回実施しています。
この稽古は、
単に技術を教える場ではありません。
指導者と、
それを目指す者全員が、
合氣道琴心館寺崎道場の
根幹にある
「日本人としてどう生きるか」
という理念を
深く共有するためのものです。
日本は世界でも類を見ない、
令和7年現在で
2685年という
悠久の歴史を持つ国です。
神話から現代まで
途切れることなく続いてきた、
世界でたった一つの
日本国の一員であるという誇り。
そして、
この日本発祥の武道である合氣道を
後世に伝えること。
合氣道琴心館寺崎道場の
指導者である
私たちは、
この心を次世代に継承していくことを
使命としています。
指導者全員が
この「全体像」を理解し、
同じ方向を向いて
指導することで、
道場全体が
一つの有機体として機能するのです。
" 全体を見通す「目」の重要性 "
指導者には、
個々の部分だけでなく、
道場全体、
そしてその先に続く
日本の歴史と
未来を見通す「目」が求められます。
この「目」がなければ、
いくら熱心に指導しても、
その情熱は
一過性のものになってしまうでしょう。
元谷氏の言葉は、
単なる組織論を超え、
私たちが何を大切にし、
何を未来へつないでいくべきかという、
根本的な問いを
投げかけているように思いますね。
今週もありがとうございました。
良い週末を。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝