今日の一言 2025-08-21 (木)
道場長の一日一心 " 夏の東京、合氣道と江戸の坂道 「中坂」編 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
立秋【りっしゅう】末候
七十二候
第三十九候 【蒙霧升降】ふかききりまとう
「蒙霧升降」は8月17日~8月22日ころ。
深い霧がまとわりつくように立ち込める
季節の情景を表しており、
暑さの中にひそむ秋の氣配を繊細に
感じさせてくれる言葉です。
しかし、
まだまだ涼しい風は吹きそうもないですね。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 なつ の とうきょう、あいきどう と えど の さかみち 「なかざか」へん 』
8月1日から17日まで、
東京で令和7年の夏期集中稽古と
指導者育成練成稽古の指導にあたっていました。
毎年この時期は、
東京、神奈川在住の熱心なお弟子さんたちと
向き合い、語り、
共に汗を流す私にとって非常に大切な時間です。
この東京出張には、
もう一つ心に決めている目的があります。
それは、江戸時代から続く
歴史ある「坂道」を巡ることです。
合氣道の稽古は、
自身の臍下の一点に中心軸を定め、
心と身体と天地が一体となることを目指します。
それは
口で言うのは簡単なことなのですが、
それを動きの中でも崩さず、
心と身体と天地が一体となることを
維持し続けるのは、
一朝一夕にはいかないものです。
元々、
人間は天地大自然の一部なのですから、
本来は一体となっているはず、
しかし、心の乱れや身体の力みにより、
天地大自然と一体ではなくなってしまうのです。
従って、道場以外の日常生活においても
それを維持し続ける稽古をしなければ、
その目的は達成できません。
それはまるで、
古くから続くこの江戸の坂道のように、
一歩一歩、ゆっくりと
その土地の歴史や文化を感じながら
進む旅に似ているように感じます。
" 中坂:九段坂と冬青木坂のあいだに "
今回の江戸坂道巡りで最初に訪れたのが、
千代田区九段北にある「中坂」でした。
「中坂」は
九段下駅から靖国通り(九段坂)と平行に
目白通りから早稲田通りに突き当たる坂道で、
暁星学園、九段高校の方向に上る急勾配の坂です。
九段坂と冬青木坂(もちのきざか)という
二つの坂のちょうど中間にあることから、
その名がついたと言われています。
分かりやすい
単純な命名はとてもシンプルですね。
江戸時代、
九段坂は道幅も細かったため、
重い荷物を運ぶ大八車 (だいはちぐるま)や、
*大八車とは、江戸時代に広く使われた荷車で、人力で引く二輪車のこと*
また、お祭りの山車は、
より道幅も広いこの「中坂」を
利用していたと言われています。
そのため、当時は
九段坂よりも重要な交通路として、
多くの人々で賑わっていたそうです。
現代では交通量の多い靖国通り沿いの
九段坂のほうが人通りも多いですが、
現在の「中坂」を歩いていると、
当時の活氣や人々の息遣いが
感じられるようでした。
また坂の中程には
ビルとビルの間の奥静かな場所に
築土神社がありました。
これは車で通り過ぎては、
なかなか見つけられそうになかった
神社でしたね。
" 坂道巡りで得た氣づき "
合氣道の稽古で大切なのは、
力で相手を制することではなく、
相手の氣の動きに合わせ導くことです。
それは坂道を歩くことも同じです。
ただひたすらに昇り降りするのではなく、
坂の勾配や道の曲がりに身を任せ、
ゆったりとした氣持ちで歩くことで
新たな景色が見えてきたりしますね。
改めて「道」の奥深さを感じました。
合氣道も、人生も、
そして坂道も、一歩一歩、
心を込めて歩んでいきたいと思います。
私の江戸の坂道巡りは、まだまだ続きます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝