今日の一言 2025-08-05 (火)
道場長の一日一心 " 脚下照顧 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
大暑【たいしょ】末候
七十二候
第三十六候 大雨時行【たいうときどきにふる】
「大暑」は末候へと移りました。
「大雨時行」は8月2日~8月6日ころにあたり、
積乱雲が発達し、時に激しい雨が降ることを表しています。
局地的な大雨や雷雨が起こりやすい時期ですね。
今日の " 道場長の一日一心 "
『 きゃっ か しょう こ 』
一つ前のこのエントリーの通り、
なんとか予約時刻の " のぞみ " に駆け込んだ。
新大阪から東京まで、
のぞみ約2時間25分、ひかり約3時間、
こだまでも約4時間で到着する。
さらにリニア中央新幹線は、
新幹線では世界でもっとも速いスピードで
東京・大阪間を結ぶと言われている。
その速さはなんと時速500km。
品川ー名古屋を40分、
品川ー新大阪間を67分で結ぶ未来も
そう遠くないと聞きます。
今現在でも神戸から日帰りで
東京出稽古も可能です。
実際に何度もそれを行ったこともある。
近い将来、
それがますます現実化していくのだろう。
" 技術は進歩したが、人の心はどうだろうか?"
移動にかかる時間は、どんどん短くなっている。
これは紛れもなく、
技術の進歩がもたらした「便利」です。
しかし、
その一方で、ふと考えてしまいます。
「本当に私たちの時間は豊かになっているのだろうか」
昭和に生まれた私などは、
昔よりなぜか時間が少なくなったように
感じることがあります。
物質的には豊かになったはずなのに、
昔より心のゆとりや楽しみが
少なくなったように思えてなりません。
" 窓の外に広がる、未来への問い "
毎回、新幹線の窓から
流れていく景色を眺めていると、
" ある場所 " で目に留まる光景があります。
それは、
畑や田んぼだったであろう場所を
辺り一面埋め尽くす、
黒い " 太陽光パネル " の群れです。
便利さや効率を追い求めた結果、
私たちはどこへ向かおうとしているのでしょうか。
「道」を歩む者として、
私はいつも足元を見つめ直すことを大切にしています。
目の前の「道」を急ぐあまり、
足元がおろそかになっていないか。
太陽光パネルに代表される
持続可能性(SDGs)への取り組みも、
大切なことだと理解しています。
しかし、
「太陽光パネルは大した電力しか生まない」と
信頼できる、
資源エネルギーの専門家から事あるごとに学んでいます。
それに加えて、
そのパネルの寿命が尽きたとき、
その廃棄は誰が責任を持って行うのか。
豊かな実りをもたらすはずの
土地が失われ、
食料自給率が問われる時代に、
私たちはこのままでよいのだろうか。
畑や田んぼだったであろう地を
黒いパネルで辺り一面覆い尽くし、
それでいて「米がない」とか、
「米が高い」だとか…
一体どうなっているのでしょうか?
"「道」を急ぐことと、「道」を歩むこと "
現代社会も、この新幹線同様、
まるで一本の速い「のぞみ」号に乗っているようです。
誰もが速さを求め、目的地へ急ぐ。
しかし、速さだけがすべてではない。
そう私は思うのです。
「一歩一歩、地に足をつけ、足元を確かめながら進む」
そうした心のあり方が、
何よりも大切なのではないでしょうか。
さはさりながら、
現代社会は便利さやスピードを
追い求める現代であることは周知の事実です。
だからこそ、
私たちは一度立ち止まり、
「本当に大切なものは何か」、
「未来に何を残したいのか」を
自らに問いかけるべきではないでしょうか。
今回の東京、神奈川での集中稽古もまた、
その問いへの答えを探すための、
私たちの一歩となるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝