今日の一言 2025-06-26 (木)

道場長の一日一心  " 「頑張る」を手放せば、道は拓ける "

今朝も目覚めることができた。

ありがとう。

 

 

本日は、二十四節氣

夏至【げし】次候

 

七十二候

第二十九候  菖蒲華【あやめはなさく】

「夏至」は次候へと移りました。

「菖蒲華」は6月26日~30日ころにあたります。

 

あやめの花が咲き始める時期を指します。

初夏に紫や白の花を咲かせ、初夏の訪れを告げる象徴ですね。

 

 

 

 

今日の道場長の一日一心

 

『  " がんば る " を てばな せ ば、みち は ひら け る 』

 

 

 

 

私は、決して

人に「がんばれ」とは言いません。

 

また、人にも「がんばって」とは

言われたくありません。

 

 

 

なぜなら、

「がんばらない」からです。

 

 

 

 

私たちは日常生活の中で、

無意識のうちに

 

「頑張る」「頑張れ」「頑張ります」

といった言葉を口にし、また耳にしています。

 

 

 

しかし、私自身は

この「頑張る」という言葉には、違和感があり、

 

" 良くない言葉 " として認識しています。

 

 

 

 

"「頑張る」とは何か? " 

 

 

 

 

「頑張る」という言葉の語源には

諸説ありますが、

 

その一つに「我を張る」という

意味があります。

 

 

 

 

文字通り、

 

自分の主張を押し通す、

あるいは無理に力を込めて耐え忍ぶ、

 

といったニュアンスが

含まれているように感じます。

 

 

 

 

" あなたは一生、「頑張り続ける」ことができますか? "

 

 

 

何かの目標に向かって努力すること、

困難に立ち向かうことは非常に大切です。

 

 

 

 

しかし、

「頑張る」という言葉が伴う時、

 

私たちの心身には

知らず知らずのうちに力み ( りきみ )が

生じていないでしょうか。

 

 

この力みこそが、

時に私たちを疲れさせ、

心身のバランスを崩す原因になることが

あるのです。

 

 

 

人間は24時間、あるいは一生、

「頑張り続ける」ことは不可能です。

 

 

 

 

私自身、

合氣道琴心館寺崎道場での

指導を通じて、

 

また稽古を通じて、

このことを痛感しています。

 

 

 

 

"「頑張る」が自分を弱くする "

 

 

 

合氣道の技の中で「頑張る」ことは、

 

いかに自分自身を " 疲れ " させ、

" 弱い状態 " であるかを

相手によって明確に教えられます。

 

 

 

相手の力に逆らって

「頑張ろう」とすればするほど、

 

心身は硬直し、

動きはぎこちなくなり、

 

結果として技はかからず、

自分自身が崩されてしまうのです。

 

 

 

これは、

合氣道の稽古の中だけでなく、

 

私たちの日常にも

当てはまるのではないでしょうか。

 

 

 

仕事や人間関係で

「頑張らなければ」と思いすぎると、

 

肩に力が入り、

柔軟性を失い、

 

かえって良い結果を

生み出しにくくなることが多々あります。

 

 

 

 

"「頑張る」のではなく、「励む」ことの大切さ "

 

 

 

私が「頑張る」という言葉よりも

大切にしているのは、

 

「励む (はげむ)」という言葉です。

 

 

 

「励む」には、

ある目標に向かって、

 

意欲的に、

そして自発的に取り組む、

という意味合いが強いと感じています。

 

 

 

そこには、

無理に力を込める「頑張る」ような

心身の力みはありません。

 

 

 

 

真に力を発揮するためには、

力みではなく、

 

むしろ

「正しくリラックスすること」が不可欠です。

 

 

 

 

"「正しくリラックスする」とは? "

 

 

 

ここで言う

「正しくリラックスする」とは、

 

決して寝転んでテレビを見るような、

ただ「心身が虚脱」した状態を指すのではありません

 

 

 

 

合氣道の稽古では、

常に「重力に逆らわず、重みは下にある」という感覚を養います。

 

 

つまり、

不必要な力みを抜き、

 

「臍下の一点」へその少し下にある、

身体の中心に心を静めます。

 

 

 

自身の上半身の重みを

「臍下の一点」に預けることで、

 

心と身体、全体が柔軟になり、

安定した状態を保つことができるのです。

 

 

 

この状態こそが、

技のキレや相手との調和を生み出す

源となります。

 

 

 

「臍下の一点」は唯一、

心と身体が一体となる場所です。

 

そればかりか、

「臍下の一点」

遥か大宇宙を含めた

天地大自然と一体となる重要な場所なのです。

 

 

それは、すなわち

「心と身体と天地が一体となる」ことを意味します。

 

 

 

 

最後に、

 

だからこそ、

私は決して「頑張ります」とは言いませんし、

 

人に「頑張れ」と言うこともありません。

 

 

 

 

私は、

道場に集まる皆さんが

 

それぞれに「励み」

 

そして「正しくリラックス」することで、

 

 

真の力を引き出し、

心身ともに健やかな日々を送れることを

心から願っています。

 

 

 

このことが、

皆さんの日々の生活において、

少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

 

 

合氣道琴心館寺崎道場では、

 

この「正しくリラックスする」

という感覚を、

 

常に稽古の中で探求し続けています。

 

 

 

興味を持たれた方は、

ぜひ一度、道場へ足をお運びください。

 

 

心身の調和を共に探求していきましょう。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

兵庫県合氣道連盟

合氣道琴心館寺崎道場

道場長 拝