今日の一言 2025-06-02 (月)
道場長の一日一心 " 日本に息づく古の教え:「子ども叱るな来た路じゃ」再考 "
今朝も目覚めることができた。
ありがとう。
本日は、二十四節氣
小満【しょうまん】 末候
七十二候
第二十四候 麦秋至【むぎのときいたる】
二十四節氣「小満」は末候へと移りました。
「麦秋至」は5月31日~6月4日ころにあたります。
冬に種をまいた麦が大きく実り、畑一面が黄金色に輝く頃を指します。
初夏の爽やかな風が吹き渡り、豊かに実った麦が収穫を待つ、
そんな日本の美しい情景がこの「麦秋至」という言葉に込められているのですね。
今日のお題
『 にほん に いきづ く いにしえ の おし え:「こども しか る な きた みち じゃ」さいこう』
「子ども叱るな来た路じゃ、年寄り笑うな行く路じゃ」。
この日本の古いことわざをご存知でしょうか。
ずいぶん昔に読んだ本で
出会ったこの言葉が、
今、私の心に深く響いています。
" 「来た路」と「行く路」に自分を見る "
この言葉は、
単に「相手の身になって考える」という、
発想とは一線を画します。
子どもの未熟さや、
老人の衰えを、
まるで自分の過去の姿や、
やがて来る未来の姿として捉えるのです。
「ああ、これは私だ!」と
心から合点がいった時、
子どもへの接し方や、
高齢者への思いやりは、
きっと大きく変わるのではないでしょうか。
私自身、この言葉を思い出した時、
ハッとさせられました。
私が主宰する
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場には、
子ども親子クラスや
中高齢者向けクラスがあります。
日々の稽古で
子どもたちと向き合い、
また、人生の先輩方と接する中で、
この言葉はまさに、
私自身への戒めであると思うのです。
" 稽古は人生の縮図 "
合氣道の稽古は、まさに人生の縮図です。
子どもたちは、
時に集中力を欠いたり、
思うように身体が動かせなかったりします。
そんな時、
自分が子どもの頃もそうだったと
顧みることで、
感情的に叱るのではなく、
どうすれば彼らが成長できるかを
考えることができる。
また、
中高齢者の方々が、
身体の変化と向き合いながらも
真摯に稽古に取り組む姿を見る時、
私も今年で63歳ですので、高齢者なのですが…
やがて
自分も同じ道を歩むのだと想像します。
その時、
彼らの努力を心から尊重し、
稽古を通して共に高め合える関係を
築くことができるのではないでしょうか。
" 今、この言葉を思い出す意味 "
ずいぶん昔に読んだ本の言葉を、
" 今、このタイミング " で
思い出したことにも、
何か深い意味、
そして天地大自然からの
メッセージなのではないかと思います。
" 慌ただしい日々の中で忘れがちになる、人としての根源的な姿勢 " 。
それを、
このことわざが
改めて教えてくれているのだと感じています。
日々の合氣道の稽古の中で、
この言葉の真髄を胸に刻み、
「一日一心」、
子どもたち、そして人生の先輩方と共に、
天地大自然から
「お前はよくやったね。もういいよ。」
そう言われる時まで、
人として成長し続けていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝