今日の一言 2025-05-01 (木)
道場長の一日一心 " 毎日が「上り坂 」か「下り坂 」の選択だ "
今朝も目覚めることができた、
ありがとう。
本日は、
二十四節氣 穀雨 (こくう) ・末候
七十二候
牡丹華 ぼたんはなさく
第十八候
「穀雨」は末候へと移りました。
「牡丹華」は4月30日~5月4日頃に相当します。
この候は、まさに牡丹の花が咲き始める頃です。
今日のお題
『 まいにち が「のぼり ざか」か「くだり ざか」の せんたく だ 』
今日の自分は「向上」しているのか?
それとも、「下降」しているのか?
停滞はない。
あるとすれば、それは「下降」です。
それが、万物流転の理 ( ことわり ) です。
毎日がそのどちらかの選択の連続です。
たとえば、合氣道なら、
「あれ、最近なんだか全然伸びてない氣がする…」
合氣道の稽古に励む皆さんなら、
一度や二度はそう感じたことが
あるのではないでしょうか?
技をいくら繰り返しても、
体捌きがスムーズにならない。
受け身もなんだかぎこちないまま。
焦りや不安を
感じてしまうかもしれません。
でも、ちょっと考えてみてください。
私たちの人生も、
まるで合氣道の稽古のようなものです。
仕事、趣味、人間関係…
私たちは、
日々様々なことに取り組みますが、
" 上達しているのか "
" 下降しているのか " 、
" 向上しているのか " 、
" 低下しているのか " 、
という問いは、常に私たちの
生き方の大きな分岐点となります。
なぜなら、
万物は常に流転してやまないからです。
『 絶え間なく動き続ける世界 』
考えてみてください。
私たちの住む地球でさえ、
自転し、公転し、絶えず動き続けています。
川の流れは
一瞬たりとも同じ姿ではありません。
季節は巡り、
草木は芽吹き、
そして枯れていきます。
その中で、
" 人間だけがその場で立ち止まっている "
などということは、
絶対にありえないのです。
それは、
合氣道の稽古においても同じです。
現状維持に見える時期でも、
実際には微かに「前進している」か、
あるいは氣が付かないうちに
「後退している」か、どちらかなのです。
『 停滞期こそ「継続」の力が試される時 』
合氣道の稽古で、
なかなか上達を実感できない時期は
必ず誰にでも訪れます。
それは、
まるで暗いトンネルの中を
歩いているようで、
出口が見えず不安になるかもしれません。
しかし、
そんな時こそ、
基本に立ち返り、
一つ一つの技や姿勢を
丁寧に磨き続けることが大切です。
焦らず、諦めず、
弛まぬ努力を続けることで、
ある日突然、
視界が開けるような感覚、
「ああ、こういうことだったのか!」
という氣づきが訪れることがあります。
それは、
まるで長年土の中で
根を張り続けた植物が、
ある日、
力強く芽を出す瞬間に似ています。
自分では
停滞しているように思えた時期も、
実は、
" 成長のための準備期間 " だったのです。
『 " 現状維持 " という名の幻想 』
「今は特に変わりないから、現状維持でいいかな」
そう思う氣持ちもあるかもしれません。
しかし、
残念ながら、それは幻想に過ぎません。
なぜなら、
周りの環境や状況は
常に変化し続けているからです。
たとえば、
合氣道の稽古で、
周りの道友が新しい技を習得し、
どんどん成長していく中で、
自分だけが同じ所に留まっていたら
どうなるでしょうか?
相対的に見れば、
それは後退していると言わざるを得ません。
人生においても同じです。
時代の変化、社会の動き、
周囲の人々の成長…
常に変化する波の中で、
立ち止まることは、
押し流されることと同じなのです。
『 向上か、堕落か。毎日の選択 』
私たちは、
常に「上に進むか、下に落ちるか」の
二つの選択肢を与えられています。
それは、
大きな決断の時だけではありません。
日々の小さな選択の積み重ねが、
未来の自分を形作っていくのです。
今日の稽古で、
もう一回、基本技を丁寧に繰り返すのか、
それとも
「疲れたから」と手を抜いてしまうか。
仕事で新しい知識を学ぶ努力をするか、
それとも
現状維持に甘んじるか。
人間関係で、
相手を理解しようと歩み寄るか、
それとも
自分の殻に閉じこもってしまうか。
一つ一つの選択は
小さいかもしれませんが、
それが積み重なることで、
大きな差となって現れます。
『 合氣道の精神を人生の羅針盤に 』
合氣道の稽古を通して
私たちが学ぶことは、
単なる武道の技術だけではありません。
相手の氣を尊重し、
相手を導き、
自分と天地大自然が一体となる
合氣道の精神は、
時代や社会、人間関係などの
変化の波を上手に乗りこなし、
より良い方向へ
進むためのヒントを与えてくれます。
焦らず、力まず、
流れに身を任せながらも、
常に向上心を持って努力を続けること。
稽古で汗を流し、
技を磨く日々は、
まさに人生を切り開くための練習なのです。
さあ、
今日からまた一歩、
「上達への道」をともに歩み始めましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
兵庫県合氣道連盟
合氣道琴心館寺崎道場
道場長 拝