今日の一言 2024-12-20 (金) ~ 2024-12-22 (日)
道場長の一日一心 " 一回の稽古はいつ終わるのか "
今朝も目覚めることができた、
ありがとう。
本日は、
二十四節気
大雪 (たいせつ) 末候
七十二候
鱖魚群(さけのうおむらがる)
七十二候の第六十三候で、
鮭が産卵のために群れをなして川を上っていく頃です。
本日のお題。
『いっかい の けいこ は いつ おわる のか』
毎年恒例となりました
12月の2週目から年末まで
約3週間にわたる
指導者育成、錬成 集中稽古。
その稽古法は
1回3時間の稽古のうち、
2時間が技の稽古で、
残りの1時間は
座学と呼吸法の稽古です。
人に教える立場の指導者は
技の向上が重要なことは
言うまでもありませんが、
最も重要なことは
心のあり方、考え方です。
" 人を教える " ということは
並大抵のことではありません。
指導者の理解度に対して
お弟子さんの理解度は、
大きくかけ離れています。
一所懸命、理解して
それを体得するべく
努力する
お弟子さんもいれば、
全く真逆のお弟子さんも
少なからず、いるものです。
人前に立って指導すると
お弟子さんのことが
よく分かります。
指導者と言えども
一人の人間ですから、
感情というものが
あるのは当然のこと。
しかし、
感情だけで指導しては
決してうまくいきません。
前に
この道場長ブログ
" ぼくらの合氣道 " にも
書き込みましたが、
王貞治さんの格言
「プロは自分のことを人間だなんて思っちゃいけない」
この境地に至るのは
至難のことです。
先頭に立つ私を筆頭に
ここに集まった
7名の指導者と
それを目指す者は
私を含め、
まだまだ皆、未熟者です。
この王貞治さんの格言が
身につくまで、
さらなる人間磨きを
やらねばなりません。
その上で
昨日、12月19日の
夜間稽古の座学から
その内容をここに記します。
人前に立って
お弟子さんを指導する。
大人、親子、
少年部の子ども達に指導する。
今、不肖私は
ここに立っている。
指導者と指導者を目指す
皆さんの前に立って
指導者育成、錬成稽古を行っています。
" この一回の稽古が
終了する時は
いつか知っていますか? "
それは皆さんが
寝る前に
「先生の言っていたことは、このことだったのか」、
夜道を歩きながら、
夜空を見上げ、
「あの時、先生が言っていたこと、やっと今、分かりましたよ」
一人のお弟子さんが
そう思った時、
その時、初めて、
その一回の稽古が終わるんだ。
私の師匠である
琴地 茂 先生から
教わった言葉が
「寺崎さん、指導者は忍耐ですよ」
その言葉が
私の心身の隅々まで
染み渡っています。
お弟子さんというものは
自分の思い通りになりません。
自分が思うように
伸びてもくれません。
無我夢中でやる人など
無に等しい。
指導者である
あなた方の思いや理解と、
お弟子さんのそれとは
大きくかけ離れる。
そこに絶対に悩んだりするな。
" そんなものだ " と思え。
そのお弟子さんが
氣付くまで、
氣長に待つことです。
氣付かずに
辞めていく者も
必ず出てくる。
そんなことで
クヨクヨするな。
指導者は
失敗と挫折の連続だ。
でも、
その失敗や挫折も
自分を磨くために
天地大自然が与えてくれたもの。
それを有り難く
笑顔で受け取れ。
悲しい顔は決して
お弟子さんに見せるな。
家族や友人にも見せるな。
泣くなら、
誰もいないところで
思いっきり一人で泣け。
その姿を
天地大自然は
必ず見てくれている。
そして、
それが天地の理に
則ったことなら、
誰に遠慮などいらない。
堂々と天地の大道を行け。
一回や二回の
失敗や挫折で
指導者辞めると言う人が
いるとしたら、
私など1万回以上も
指導者を辞めてますよ。
何回も合氣道辞めてますよ。
私達がやっていることって、
すぐに結果が出るものではない。
十年後、二十年後に
結果が出るものですよ。
" 人を教える " って
そんなものだ。
以上。
これは
指導者のための座学の
内容ではありますが、
この " 指導者と弟子 " という
関係を " 親と子ども " に
置き換えることも
できるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
道場長 拝